らくらくマスター物理・物理基礎の使い方と勉強法

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1)独学可能度…★★★☆☆

『らくらくマスター物理・物理基礎』は河合出版から発売されている物理の問題集です。商品名のなかに『らくらく』というフレーズがあることからも分かるように、この『らくらくマスター物理・物理基礎』は初学者向けの比較的簡単な問題だけで構成されています。いわゆる応用的なひねった問題はほとんどなく、基本的には公式を当てはめるだけで解けます。しかしながら、理解をすることが重要であるという物理の特性上、まったくの初心者でこの『らくらくマスター物理・物理基礎』を使うのは少々荷が重いでしょう。物理に関する知識のない受験生がゼロから始めるというよりは、今までに身に付けてきた知識を確認する問題集として使うのがオススメです。このような用途であれば十分に独学でも大丈夫です。

2)相性のいい参考書

・橋元の物理をはじめからていねいに
・橋元の物理基礎をはじめからていねいに
前述したように『らくらくマスター物理・物理基礎』は問題を解くことに重きを置いており、公式や語句に関する解説はかなり簡素です。故に、行間の部分を補う意味で理解本を併用するようにしましょう。それに該当するのが『橋元の物理をはじめからていねいに』や『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』といった参考書です。これらの参考書と教科書との最大の違いは各テーマをかなりかみ砕きながら解説してくれている点にあります。例えば、教科書だとただただ公式を羅列しているだけのところを、公式の導き方などの初歩から教えてもらえます。事象をきちんと理解することで各公式をどんな時に使えばいいのかを判断できるようになるのです。また、理解には知識の習得が楽になるというメリットもあります。いずれにしても、物理の試験では知識そのものを問うような問題はほとんどありません。まったく見たことのない文章から答えを導き出すことになります。ですから、理解本を上手に活用しながら『らくらくマスター物理・物理基礎』を進めることでより実践的な力を身に付けられます。

3)特徴

『らくらくマスター物理・物理基礎』は例題158問と基礎問題141問から構成されています。基礎物理の試験範囲に該当する問題については番号の横にマークが付いており、自分がどの問題を解けばいいのかが一目瞭然に分かるようにもなっています。

また、取り扱っている問題がかなり絞られているのも『らくらくマスター物理・物理基礎』の特徴のひとつでしょう。こう紹介すると「網羅性が悪いことで試験に対応できないのでは?」と考える人もいるでしょう。確かに、これ1冊だけで物理や物理基礎の試験範囲すべてをカバーするのは不可能です。しかし、基礎を固めるという観点から見ると『らくらくマスター物理・物理基礎』ほど効率のいい参考書はありません。本当に大事な要素だけが詰め込まれているため、とりあえず物理の全体像を把握したい人には最高の1冊となっています。また、文系の学生のなかにはセンター試験でしか物理を使わない人もいます。とりあえず「差を付けられない程度に得点できればいい」という受験生は『らくらくマスター物理・物理基礎』の1冊だけで済ませてしまうのもありです。

4)効率のいい使い方と勉強法

『らくらくマスター物理・物理基礎』には例題と基礎問題の2タイプがあるのですが、基本的には例題から解いていくのがオススメです。もちろん、すでに物理の基礎がある程度固まっているのなら頭から順に解いていってもオッケーです。しかし、初学者ほど難易度の低い簡単なものからやっていった方がいいです。物理は最初につまずいて苦手意識を持ってしまう人がとても多く、そういった挫折を減らすという意味でもこのやり方は効果的です。例題をざっと完璧にしたあとに練習問題にチャレンジすればスムーズに知識が頭に入ってきますし、考え込んで時間をロスする心配もなくなるので効率性もアップします。

コメント

  1. koichi より:

    物理基礎、物理を広く浅く全体を見通していくという目的ならいいのではないでしょうか。すでに一度物理を履修した後に電気主任技術者試験(いわゆる電験何種)や無線資格、EMC業界のiNARTE、公務員の技術系分野にはもってこいでしょう。忘れかけた物理を思い出すという点で。

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