2017 01/27
参考書ペディア  

古文解釈の方法 (駿台受験シリーズ) のトリセツと勉強法

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目次
  • 参考書の特徴
  • 独学可能度
  • 参考書のレベル
  • 完璧にするためには?
  • 合わせてやっておきたい参考書
  • まとめ
  • ・参考書の特徴

    インプット型
    古文解釈の方法は、単語と文法をしっかり学習したけれど、古文の文章になると読むことが出来ないという人におすすめの参考書です。その解説は、とても緻密です。「逐語訳と内容を大掴みする方法」、「活用について」、「助動詞の解釈」、「助詞の解釈」、「引用文と挿入」、「受け身と使役の扱い方」、「和歌の解釈について」という構成で、その一番の特徴は、「文法と読みを繋げる」ということです。古典文法を勉強したからといって、古文の文章がいきなり読めるわけではありません。もちろん、源氏物語のように、その内容に多く助詞が含まれているような文章もありますので、古典文法を勉強することで文章を読みやすくすることは可能です。もしくは、古典文法を勉強してすぐに古文の文章が読めるようになるという人もいます。ただし、多くの人は古典文法で勉強したことだけでは、文章を読むことは出来ません。そのような理由としては、文法と文章を読むことの間には、深い溝があるからです。一つ例を挙げると、文章を読むときには、「省略された主語を補う」という作業が大切になってきます。そのような溝を埋めてくれるのが、古文解釈の方法です。「意識と反復によって正しい知識を身につけ、その知識を使い内容を理解すること」を目標として、古文解釈の方法を教えてくれます。筆者の関谷浩先生は、1975年から駿台で古文を教えているベテランの人気講師なので、参考書の方も充実した内容となっています。ただし、分量が多いことと、日本語が少し難しいと感じられる受験生が多いので、一度読んでみてから、肌に合うかどうかを確認するとよいでしょう。

    ・独学可能度★★

    インプット型
    古文解釈の方法は、まず前提として、古典文法の知識を持っていないと理解することが出来ません。古典文法の知識をもとに、読解というのはどういう作業かを見直すことが本書の目的だからです。まずは、文法知識をよく覚えてから、また、大学入試に必要な300語程度の古文単語も合わせて覚えてから使用するといいでしょう。その他には、この参考書自体の日本語が難しく挫折する受験生が多いので、一度確認してから、使用するようにしましょう。以上の点から、独可能度星は2つになります。

    ・参考書のレベル ★★★〜★★★★★

    おすすめ度★★★★
    偏差値60~
    GMARCH・関関同立レベルから東大京大レベル
    GMARCHなどの難関私大は、その難易度のわりに、古文の問題のレベルは当たり前の内容が多いです。基本的な文法問題や、単語問題、読解の問題も出題されることが多いですが、そのレベルはセンター試験よりも平易な内容であることがほとんどです。そのような理由から、GMARCHレベルの古文力があるという人から東大・京大レベルを目指しているという人におすすめです。早慶上智などの難関私立、また、旧帝大などの難関国公立大学でも、古文が出題される学部は、記述の問題が多く、正確な読解力を求められることが多いです。そのようなレベルの問題に対して、正確な読み方を身につけることのできる古文解釈の方法は有効なのです。

    ・完璧にするためには?

    古文解釈の方法は、レベルが高いうえに分量も多いですが、古文を武器にしたいという受験生や、最難関の古文の入試問題を解きたいという人がすべきテキストなので、そのペースは1か月~3か月ほどで身につけなければなりません。それ以上時間がかかるという人は、取り組むべきではないです。完成の目安としては、3周です。しかし、3周したからといって頭に入っていないのでは、意味がありません。参考書を取り組むときに、目標が大切になってくるということは、何度も伝えてきましたが、古文解釈の方法を取り組むときの目標は、「文法知識を生かし、古文の文章に対して、深い読みをできるようにする」ということです。ただ、取り組むのではなく、読みが深まるように学んでいくことで、より早く、効果的に、この参考書を利用することが出来ます。

    〇1か月

    1か月の場合は、1周目を1~2週間で終わらせましょう。その際に、1周目だからと言って油断せずに、8割程度の内容を理解して進んでいくようにしましょう。分からない内容や分かりづらい内容がある場合は、2周目でじっくりと取り組めるようにチェックを入れておきましょう。2周目と3周目は1週間ずつで終わらせましょう。2周目は、記憶の定着と、分からなかったところの理解を深めるということを目的として読んでいきましょう。3周目のポイントは、忘れているところを重点的に全体の復習をすることです。

    〇3か月

    3か月の場合は、1周するごとに1か月を目安に進めていきましょう。周を重ねるごとにかかる時間が減っていくので、実際は2か月半ほどで終わると思いますが、残りの日を予備日としておくと、他の教科をより重点的に勉強しなければならなくなったときなどに、スムーズに進めることが出来ます。

    〇半年×

    ・合わせてやっておきたい参考書

    古文解釈の方法は、インプット用の参考書となりますので、アウトプット用の参考書として最難関の「古文(河合塾SERIES-入試精選問題集)」をやっておくとよいでしょう。同時に使用するのではなく、古文解釈の方法を終えた後に、利用するのがおすすめです。河合シリーズの精選問題は、難易度が高いことで有名ですので、少々、手こずるかもしれませんが、難関大学で出題される古文と同等のレベルの問題が多く含まれているので、一度やっておくと良いでしょう。

    ・まとめ

    古文解釈の方法は、国語版「ビジュアル英文解釈」と言われています。ビジュアル英文解釈とは、英語の長文読解を勉強する時には、これ以上良い参考書はないほど、素晴らしい参考書ですが、書かれている日本語が難解なために、挫折する受験生が多いです。古文解釈の方法も素晴らしい参考書なのですが、ビジュアルと同じように挫折する受験生が多いテキストなので、取り組む際には、まず一章を取り組んでみてから決めるなど工夫をしてみると良いでしょう。自分に合わない参考書を勉強すると、時間の無駄になってしまうので、良く判断してから使うようにしましょう。

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