日本史の勉強法

日本史の独学可能度

編集長のひとこと

日本史の勉強法

①通史

<ストーリーを理解する>

日本史というと多くの受験生は「暗記科目」と捉えているのではないでしょうか。実際に
日本史は教科書だけでも膨大な情報量であり、英語と異なってテクニックを身につけるというより頭に入った知識を吐き出すようにテストを受けることになるので、暗記しなければならない事項は非常に多いです。しかしながら、貴重な受験勉強時間の大半を使って繰り返し人物や年代、出来事などを脳に叩き込もうとしても、なかなか頭に定着しないで苦労してる受験生が多いのが実情ではないでしょうか。
家を建てる時をイメージして欲しいのですが、家を建てる時にまず行うのは測量や基礎工事ですよね。理想の家があったからといって先にカーテンの柄を考える人はいないでしょう。基礎ができていないと、その後に立つ家もぐらついてしまいます。日本史もこれと同じで、「基礎」となる歴史のストーリーを理解していないと、それに付随した内容をいくら覚えようとしても知識が崩れ落ちてしまうわけです。なので、日本史を勉強する際には、確実にストーリーを頭に叩き込んで「基礎工事」をしてから単語レベルの知識を装着していだきたいと思います。

<ストーリーの基本は政治史>

通史の基本は政治史です。政治史とは、時の権力者がその時に何を求め、何を行ったかを知ることです。なぜこれが基礎になるかと言いますと、その時に権力者が目指したものが、政策や文化に影響を及ぼすためです。例えば、江戸時代の文化政策などは政治的なスタイルが強く反映されて文学作品や絵画への規制が厳しくなったり、ゆるくなったりします。政治史を覚えておけば文化史にも役立つのが、先に政治史を学ぶメリットです。まずは政治史を覚え、それに肉付けをするようにして文化や経済を覚えていくことで、省エネで日本史を勉強できるという訳です。
基礎工事には教科書の音読が効率的です。音で理解するので頭に残りやすく、教科書の文章はストーリー仕立てなので理解しやすいでしょう。

<頻出で対策が必要なのがテーマ史>

通史の勉強にめどが立ったら、その次は肉付けの作業にかかります。ここからは大量の単語の暗記が必要になるので多少手間がかかりますが、通史を一通り勉強した人は細かい単語も関連づけて覚えることができるので、あまり怖がらずに安心して進みましょう。
特に苦戦が予想されるのは覚えることが多い「文化史」と、深い理解が必要な「貨幣・経済史」です。文化史については政治史と並行して一問一答レベルの問題は解けるようにしておきましょう。例えば「作品名→作者の名前」「様式の特徴→代表作品」などは、通史の理解と同時に行っても覚えるのに無理がないと思います。現役生で特に文学部などの文化史に力を入れる必要のある学部を志望する人は、9−10月頃には本格的に文化史をまとめにかかります。方法としては『スピードマスター日本文化史問題集―日本史B(東京都歴史教育研究会)』などの文化史をまとめている問題集を使用して一通りを整理し、その後は過去問や問題集に出てきた内容を自分で教科書や参考書に書き込み、繰り返し触れるのが良いでしょう。文化史は量が多いので、ある程度まとめて時間をとって勉強するのがおすすめですが、少なくとも9−10月にはスタートしないと間に合わない可能性が高いので注意してください。11月以降から始める人はスピードをあげましょう。
経済については、政治史を理解していればかなりの部分が被りますので政治史の勉強の精度には気を配りましょう。経済史を極める利点としては、一度「理解」すれば忘れることなく、さらに政治史を覚えるのにも役にたつ点です。同時に、多くの受験生が暗記に終始してしまい、きちんと理解してる学生が少ないのでライバルに差をつけられる点も大きなメリットです。勉強方法としては教科書と資料集を使ってインプットを行い、その後に記述式の問題集を使うのが良いでしょう。記述式の問題集を持っていない、もし時間がない場合には、経済に関わる政策を自分の言葉で説明する練習をしてみましょう。その政策の意味や背景を説明できるでしょうか。例えば「国立銀行条例」や「ナショナルバンク制度」の意味、実際にそれがどのように機能していたか、説明できるでしょうか?なぜ、おそらくできない場合がほとんどだと思いますので、その際には好奇心を持ってインターネットで調べてみましょう。休憩中にでも遊びで幾つかの政策を調べれば流れを掴みやすくなるので、取り入れてください。

<センター対策>

センター試験はマーク式で基本的な問題ですが、歴史の流れをかなり正確に理解していないと9割を超える得点は困難です。まずは問題の形式に慣れるところから始めましょう。センター試験はマーク式の問題であることから、高校の定期テストや通常の模試とは異なる問題形式で出題されます。例えば、複数の出来事を記述した文章が並べられてその出来事の順序を問う問題、正誤問題などが頻出され、このいずれもが受験生の苦手とする問題です。いずれも、歴史の流れをいかに正確に覚えているかを問われる問題ですので、間違った部分に関しては教科書を読みなおしてしっかりと対策をしましょう。受験生が混乱しやすい時代に問題が集中する傾向もあるので、復習をすれば確実に力がつきます。

<私立大学対策(日東駒専 産近甲龍 march(難関学部除く) 関関同立)>

私立大学の対策としては、一問一答形式の問題集に加えて文章の穴埋め形式の問題集で基礎を固める必要があります。問題集と一問一答を完璧に仕上げた後は過去問の演習に取りかかりましょう。過去問を解いた際には振り返りを3日にかけて行い、記憶を定着させていきます。過去問で間違えた箇所は必ず教科書に戻って復習します。通史を学んでいる方は大切さがわかると思うのですが、流れを無視して暗記に頼ると、結局忘れてしまって二度手間になるので、塾や市販の参考書だけでなく、教科書も確実に使ってください。

<難関私立大学対策>

早慶上智・MARCHの難関学部では、歴史の流れをいかに正確に理解しているかを問われます。それに加えて、細かい政策や有名ではない作品などの難問も頻出するので、いかに基本の問題で失点しないか、が必要になります。対策としては、問題集を3冊程度使い、様々な角度からの出題に慣れることです。しかしながら、末端んの知識に集中しすぎて通史の基本がおろそかにならないよう、教科書は定期的に読み返すようにしてください。おすすめなのは模試の直前にまとめて教科書を一読して頭を整理することです。5日程度必要ですが、一気に知識が頭に入るので、ぜひ試して下さい。
難関大学を受験する上では、多少の難問も解けた方が良いでしょう。過去問で出てきた事項に関しては再度出題される可能性があるので、教科書や参考書にメモをして繰り返し触れてください。

<旧帝大>

旧帝大では難関私立大学よりも細かい知識は問われませんが、説明する力が問われます。記述問題に対応するためには、まずは記述式の問題集を解いて頻出の時代やテーマを見てみましょう。必ず教科書に戻って学習を行ってください。加えて、頻出の時代やテーマについて、自分でキーワードを設定して説明ができるかをテストしてみましょう。友達とお互いに説明しあうのもおすすめです。頻出のテーマの周辺についてある程度説明ができるようになったら過去問に取り組みます。記述式の過去問は必ず添削してもらい、自分の課題の発見に役立ててください。

それぞれの学習方法について記述しましたが、基礎となるのは通史をストーリーとして理解する力です。これができれば飛躍的に日本史の学習が効率的になります。すぐに点数がほしい受験生にとっては遠回りに感じられるかもしませんが、高いビルを建てるならその分基礎工事を念入りに行わなければなりません。ぜひ基礎から固めてどこまでも伸びれる力を身につけてください。

基本から日東駒専、産近甲龍レベル

よくでる日本史B一問一答重要用語問題集(日本史一問一答編集委員会)

インプット
ここに説明テキストが入ります。

書きこみ教科書詳説日本史 日本史B(猪尾 和広)

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ここに説明テキストが入ります。

センター~MARCH 関関同立レベル

一問一答日本史B用語問題集(日本史一問一答編集委員会)

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ここに説明テキストが入ります。

実力をつける日本史100題[改訂第3版](Z会出版編集部)

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ここに説明テキストが入ります。

上位MARCH〜早慶上智

一問一答日本史B用語問題集(日本史一問一答編集委員会)

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ここに説明テキストが入ります。

書いてまとめる日本史―日本史短文論述練習帳 (石川 晶康 )

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ここに説明テキストが入ります。

ウソで固めた日本史―日本史正誤問題練習帳 (河合塾SERIES―得点おまかせ)

アウトプット
ここに説明テキストが入ります。

上位国公立

センター〜早慶上智までのテキストを反復

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