各科目の学部、学科の科目別勉強方法
英語
満点150点 試験時間 90分
問題構成 問題数:大問数7
-大問 1 長文読解 記述式とマークセンス式 時間配分目安 13分
-大問 2 長文読解 記述式とマークセンス式 時間配分目安 13分
-大問 3 長文読解 記述式とマークセンス式 時間配分目安 13分
-大問 4 文法 記述式とマークセンス式 時間配分目安 10分
-大問 5 文法 記述式とマークセンス式 時間配分目安 10分
-大問 6 会話文 記述式とマークセンス式 時間配分目安 11分
-大問 7 英作文 記述式とマークセンス式 時間配分目安 15分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:大問4,5→大問6→大問1,2,3→大問7
概要
大問数は例年7題で固定されていて試験時間は90分です。試験時間だけ見ると長いように感じるとは思いますが大問数が7題あり出題されている内容も幅広いことを踏まえると決して時間に余裕があるとはいえないでしょう。部分的に記述が採用されていますがマークセンス式との併用とはなっていますので短時間で解けるものは解き進め、記述が必要となる部分に時間を割くことが求められている印象を受けるものです。記述問題には和文英訳や内容説明といった基本的な問題が出題されていますので過去問を利用してある程度は出題パターンに慣れておけば特段奇問などは出題されていません。
長文読解については例年総合的な長文読解が2題と穴埋め形式で長文を読み進めるものが1題出題されています。読解する英文の主題に関してはここ数年で特に傾向はないのですが、自然科学に関する文章が比較的よく出題されているような印象とはなっています。内容としても難しいものではなく試験時間内に読み取れるように標準的なものが利用されていますのでここは配慮されていると考えても大丈夫です。長文読解の中に内容の把握のみならず文法の問題なども含まれていますので、ここで失点することが無ければ大問4-5と合わせて確実に点数が取れる部分が増えてきます。その反面としては内容説明や英文和訳に関しては指定文字数が厳しい値に設定されているため記述力が一定以上無ければ対応しにくいものとなっています。これは内容を理解するとういことのみならず、日本語でしっかりとまとめた文章が書けるのかどうかも問われていると考えることが出来るでしょう。
文法や語彙に関しては空欄補充や誤りを指摘するタイプの問題が出題されています。文法に関しては少し難しいものが出題されていますので、文章をなんとなく読めるのではなくきちんと文法に沿った解釈が出来るのかというかが問われています。会話文に関しても短い文章の穴埋めが出題されています。こちらも会話の定型文だけではなく文法を踏まえた解答を要求しているものがありますので、文法面できっちりと学んでおく必要があるでしょう。
英作文は和文が与えられて英訳するものが出題されています。書き出しが指定されている問題が出題されることが特徴となっていて、そこから文法的に続くようなものを記述することが重要視されています。
全体的に内容は基礎的・標準的なものですが試験時間に余裕はありません。語彙や文法だけで対応出来る部分も多いですが、記述問題はそれなりにボリュームがありますので素早く解き進める力があるのかが問われていると考えられます。
対策
読解問題が3題も出題されていますのでまずはこちらの対策が必要とはなります。とはいえども長文読解の中にも文法問題などが含まれていますので、文法や語彙を高めることと並行して読解問題への対策に取り掛かるのがスムーズな流れでしょう。一見すると文法問題には見えないものの解き進めてみると文法問題であったり語彙力を問う問題であることもありますので長文読解では注意が必要です。特に全文訳出来るほど意味は理解できても同意表現を文章から抜き出すことが出来ないと得点出来ないような問題もありますので言い換えなどの力は対策するべきものとされています。
こういった問題は市販されている私立大学向けの問題でも記述が多いものを選択すれば対策することが可能です。なるべく内容説明や代名詞を含んだ文章の和訳が含まれているものを選んで対策することが重要になると思います。特に学習院大学の特徴として書き出しが指定されている問題が出題されることがあります。これは無生物主語などを綺麗に翻訳させるために出題されているものですが、慣れていないと上手く綺麗な日本語に出来ないことも多々あります。構文・文法・語彙を教科書と単語集、そしてNext StageやForestといった文法書で埋めていくことが対策として重要です。
文法書を利用すれば語彙力やイディオムの強化にもなりますので先程もご紹介したNext Stageで例文をどんどん覚えていくというのも対策としては良いと思います。空欄補充タイプの文法問題も出題されていますので、文法書のように重要なところが空欄になっていてそこに当てはまるものを考えながら学べるものは出題の形式としてマッチしていると考えられます。文法書だけでは歯がたたないのであれば単語帳なども用意して分からない単語や分からない構文が出た場合は都度調べる、ノートなどにまとめて後から繰り返し学習するということの積み重ねが対策となります。
会話文に関しては基本的・典型的なものも出題されていますので教科書や参考書で表現を覚えてしまうことが大切です。これだけでは不足してしまいますがこういった内容は暗記していなければ解くことが出来ませんので先に覚えてしまいましょう。
典型的な表現を覚えたあとは文法面で会話文と地文ではどのように異なるのかを学ぶことが大切です。会話文では省略された表現がよく利用されます。参考書ではこういった簡略化された表現というのも説明されていますので自分の文法の知識と照らし合わせて、本来は必要な部分がどのように簡略化されているのかを体系的に学んでいきましょう。
英作文に関してもNext Stageなどに掲載されている例文を暗記してしまい、それを繋いで回答を作ることを目指せば良いと思います。文章に関しては書き出しが決まっているようなものもありますので、そこから繋がる表現にはどのようなものがあるのかを事前に対策していれば必要以上に悩む時間も無くなってきます。
文系数学
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数4
-大問 1 記述を必要とする大問 時間配分目安14分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安14分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安14分
-大問 4 記述を必要とする大問 時間配分目安14分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:取り掛かれるものから→見直し
概要
出題形式は例年大問数が4題で試験時間は60分となっています。文系数学ですが全問記述式となっていますので注意してください。解答用紙・問題用紙ともに余裕があり、計算用紙も配布されていますのでしっかりと問題を解き進めることが出来るように配慮されたものとなっています。
出題内容としては年度をまたいで幅広く出題されているのが特徴ですが、微積分に関する問題が例年でているのは特徴となっています。微分のみや積分のみの問題ではなく両方が絡む問題が出題されているのは一つの傾向と言えるでしょう。試験時間に対して大問数が4題あり、4つの単元から出題されるということは多く感じるかもしれませんが一つの大問あたりで回答する内容は少なくなっています。そのためよほど苦手な単元が出題されない限りは試験時間に余裕が無いということにはならないでしょう。年度によっては図示する問題や証明問題が出題されていますので、こういった問題が出た場合はここに時間を割けるように少し時間配分を見直す必要があるとは思います。
記述問題とはなっていますが、それぞれの問題は端的で分かりやすいものとなっています。そのため記述面に不安が無ければ標準レベルの問題が出題されていると考えられるでしょう。ただ解法が分かっても正しく数学的に記述できなければ減点される可能性もありますので、正しく文章が書ける力が問題以上に問われていることになります。教科書の章末問題や問題集の基本的な問題が記述できるようになっていれば解ける問題が大半であり、難問と言えるようなものはほとんど出題されなくなっています。
対策
教科書では章末レベルの問題が出題されていますのでまずは教科書の例題から章末問題までを確実に対策することが大切です。最初から難しめの問題にはチャレンジせずに、出題されている難易度に沿った学習を進めるようにしましょう。教科書の問題だけでは内容的には満足できても記述力で不安がありますので、論述や図示問題がある教科書レベルの問題集を解き進めることが対策として必要です。回答としては正答であっても記述する過程を模範解答と見比べることで、向け漏れなく論述できているのかをしっかりと確認しておくことが重要となります。
王道の問題もよく出題されていますのでそういった問題に関しては過去問などで見つけたのちに、必要な公式は暗記できているかどうかを再確認するということも重要です。少し難しく見える問題も論述を進めていったり、図示することですでに学んでいる公式に当てはめることが出来るということも多々あります。過去問を利用しながらよく出る問題のパターンについては優先的に対策していくのも良いでしょう。
特にこのパターンで対策が必要となるのが微積分に関わる部分です。微積分はどちらとも毎年出題されている単元ですので、必ずしっかりと対策しなければなりません。ただ微積分だから難しい問題が出題されているというわけではなく、他の単元と同様に基本的な内容が中心となっていますので基礎知識の定着と問題演習の繰り返しで対策可能です。
理系数学
満点150点 試験時間 90分
問題構成 問題数:大問数4
-大問 1 記述を必要とする大問 時間配分目安22分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安22分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安22分
-大問 4 記述を必要とする大問 時間配分目安22分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:取り掛かれるものから→見直し
概要
例年大問数は4題で全問記述式となっています。2015年度は教育課程の移行に伴ってか選択問題が用意されていました。この場合も解くべき問題は実質4題でしたので出題数に変更はありません。出題形式としては問題冊子と解答用紙が別になっているタイプのもので、計算用紙も別途与えられるものとなっています。解答用紙はA3ではなくB4なので少し小さいかもしれませんが、計算用紙が別途ありますのでこちらである程度計算をしてから記述すれば問題ないでしょう。試験時間と問題数のバランスは妥当なものとはなっていますが証明問題の有無によっては時間が不足することも考えられます。2012年度には証明問題が2題も出題されていますので、今後も証明問題は1題以上出題されることが多いと見て対策しておくことが重要だと思われます。
教育課程の移行によって時折出題されていた行列が対象範囲外となっています。毎年出題されていた訳ではありませんので大きく傾向が変わったということは無いのですが過去問の利用時には注意が必要です。それ以外では微積分が理系らしく頻出の単元となっています。数列や確率を絡めたものや独立も題もよく出題されていますし、頻出とは言わなくとも三角関数や整数問題も出題されていることがあります。
基本的に標準レベルの問題ですが融合問題などが出題されているため知識が確実に定着しているのかどうかとそれらを組み合わせた思考が出来るかを問うものが用意されています。多少難しい問題が出題されることはありますが、難問・基本に分類されるものではありませんので融合問題に対する多角的な思考とそれを下支えする知識が定着しているかどうかが重要となってきます。
対策
基礎から標準レベルで解けるものも多いですので教科書を利用した基礎知識の定着が対策として必須です。教科書には例題から章末問題、発展問題のようなものまで掲載されていますのでこれらを利用して高校で学ぶことの基礎は固めるようにしていきましょう。公式に関しても導出方法を理解しておくことが記述する際に役に立つことがありますし、結論だけを覚えるのではなく教科書に書かれている導出方法を理解しておくことが対策として役に立ちます。
基本的な学習が完了すれば市販の問題集などを利用して教科書レベルから標準レベルまでの問題に取り組んでいくことが大切です。黄色チャートなどを利用してもいいとは思いますがもっと問題だけが載っている問題集を利用しても良いでしょう。このときに気にしもらいたいことは複雑な計算であっても短時間で対応できるかどうかということです。学習院大学の数学は計算が複雑であることも多々あります。計算力が備わっていないと時間だけが過ぎていくという可能性もありますので、思いついた解法を確実に得点にするためにも問題集を解くときには計算力の向上も合わせて対策してもらいたいと思います。計算力の向上と同時に検算のために見やすい計算用紙の使い方なども対策しておくと模試でも本番でも役に立つはずです。
記述式の問題ですので記述をスムーズに進めることも大切となります。数学には決まりきった表現で文章を構成するというものがいくつもあります。こういった表現を確実に覚えたり、説明を簡潔に書くということも対策としては重要なので問題集を解いた後は模範解答としっかりと見比べて厳しく採点することも忘れないでください。
物理
満点 150点 試験時間90分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 記述を必要とする大問 時間配分目安27分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安27分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安27分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:得意分野から順番に着手→見直し
概要
理科は以前は大問3が選択式となっているものがありましたが、今では選択式の問題は廃止されて全て回答するタイプに変更されています。試験時間は90分で満点は150点であることと全問記述式の問題が出題されていることに変わりはありません。
出題形式としては例年計算結果を求めさせる問題が導出過程を含めて記述させるようなものが出題されています。問題の注釈にも記載されていることがあるのですが、導出の過程において自分で何かしらの文字を定義して計算を進める必要がある場合もあるため物理的な力だけではなく数学的に正しく書き進める力も必要となっています。何かしら実験などの事象を説明させるようなものも出題されていますので、こちらに関しては数学的な力ではなく国語的な文章の構成能力が問われていると考えることが出来るでしょう。論述問題に限らず描図問題も出題されていることもありますので物理の総合的な力が問われています。
出題内容は変わらず力学と電磁気から1題ずつ出題されることが例年の傾向となっています。それ以外に関しても熱力学と波動から出題される事が多いですのでここを中心として学んでいけば良いでしょう。
難易度的にも標準的な問題が多くなっていますが、大問の最後には計算力を問う問題や物理の知識を発展させて解くような得点に差が出る問題が出題されています。こういった問題は解き進めてみないと難易度が判断しにくいこともあり、試験時間を踏まえると少し難しい部類に入ると考えられます。取り組みやすい基本的な問題から確実に得点にして、難しい問題に関しては出来る部分から着手していくようにしなければなりません。
対策
どんな問題であっても基本的な知識が不足していれば対応することが出来ません。そのため教科書を利用した基本的な知識の理解が対策としては必要です。難しい問題も出題されていますが、それは物理の知識があれば発想の転換で解けるような場合もありますので基礎知識が身に付いていることがなによりも重要です。教科書の知識が身につけば具体的に問題集を利用して演習していくことが対策となります。難しいものは利用せずに私立大学向けのものを利用するか大学にこだわらず標準的なものを利用すれば良いと思います。
問題集を利用するときは学習院大学の出題形式を意識して文章で記述しながら回答を作るということを意識することが大切です。選択式の問題などが多い問題集もありますが、計算力をしっかりと試しながら問題を解き進めるためには記述が多い問題集を選んだ方が良いでしょう。もし学校で配布されている問題集が選択式のものであれば、なるべくノートなどに導出過程は綺麗に記述してそれを提出してくださいと言われても恥じない程度のものを作るクセを付けておくと良いと思います。描図問題も出題されていますので問題を解く上で何かしら図が必要だと思った場合は自分で描いてみることで練習にもなりますし、回答への近道となることもあるはずです。図を描くのは手間かもしれませんが、描図問題への対策としてこれも綺麗に描くことを心がけてください。
問題集にも自信がついてきた後は過去問と問題集の繰り返しになります。まずは過去問に取り組んで試験時間内でどの程度解けるのかを確かめましょう。おそらくは時間が足りないと思いますので原因となった部分に関しては問題集で実力を強化する必要があります。
化学
満点 150点 試験時間90分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 記述を必要とする大問 時間配分目安27分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安27分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安27分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:得意分野から順番に着手→見直し
概要
理科は以前は大問3が選択式となっているものがありましたが、今では選択式の問題は廃止されて全て回答するタイプに変更されています。試験時間は90分で満点は150点であることと全問記述式の問題が出題されていることに変わりはありません。
出題形式としてはそれぞれの大問の中にさらに小問が2-3題用意されているものとなっていますので、全体解いては中問題が6題程度用意されているような構成となっています。設問のほとんど記述式となっていますし、論述問題や計算が複雑な問題も毎年1題は出題されるようになっています。論述問題ではなくとも化学反応式を書かせるような問題も出題されていますので総じて記述する量は多くなっているという印象を受けるものが大半です。出題内容としては理論化学・無機化学・有機化学から様々な形式の問題が幅広く出題されるものとなっています。大問の中にさらに中問題が含まれていることで出題されている単元は幅広いものとなっていますし、苦手分野があれば基本的な問題すら失点する可能性が十分にあります。大問ごとに得点差の付く問題とつかない問題が用意されていますので確実に点数を取らなければいけない部分はあります。
全体的な難易度としては基本的な問題から標準的な問題が出題されていますので標準レベルと考えるのが良いでしょう。ただ論述問題と掲載問題が複雑なものとして出題荒れていることもありますし、試験時間をいかに上手く活用できるかによって体感的な難易度は異なったものになりそうです。
対策
出題されている範囲は広いものとなっていますが、問題の多くは基本的なものから標準的なものとなっています。そのため教科書を利用した学習と資料集を利用した実験の学習はまず必須の対策となります。また計算力が問題の中心となるようなものも出題されていますので、しっかりと計算力を高めることを意識した問題にも取り掛かる必要があります。単元ごとに対策するべき内容としましては以下の通りです。
・理論化学
幅広い分野が出題されているのが特徴です。気体・熱化学・酸化還元反応といった王道の問題はもちろんのこと、入試問題では比較的珍しい電池に関する問題が出題されていることもあります。どの問題においても計算が絡んでくることが多く、学習院大学では計算過程も全て記述する必要がありますので普段から問題集で対策する際にも計算を綺麗に書く対策が必要となるでしょう。計算に関しては計算用紙で対応する部分ではありますが立式などに関しては誰が見ても理解できるように記述することが大切です。
・無機化学
周期表に関する問題が出題されていることもありまあすし、イオンに関する性質が出題されていることもあります。実験に関する問題では気体の発生や沈殿物の生成に関する問題も出題されていますがどれも出題内容としては王道のものです。気体や金属に関しては工業的製法に関するものもよく出題されていますので性質と合わせて製造方法についても対策しておいた方が良いでしょう。これに関連して化学反応式なども記述することが出来れば基本的な知識としては十分だと思います。
・有機化学
とにかく範囲が広い単元ではありますが炭化水素や脂肪族、芳香族といった有機化学の中でも王道かつ内容が多い部分から学んでいくことが大切です。基本的な知識が身につけば自然と反応に関する問題や特徴に関する問題にも対応できると思いますし、一歩踏み込んで異性体についても理解することが出来ていると思います。
構造決定に関する問題も出題されていることがありますが、ここは受験生が苦手とすることの多い分野です。過去問と問題集を利用してどのようなものが出題されているのかを理解し、確実にそのレベルで対応できるように対策することが必要です。
生物
満点 150点 試験時間90分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 記述を必要とする大問 時間配分目安27分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安27分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安27分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:得意分野から順番に着手→見直し
概要
理科は以前は大問3が選択式となっているものがありましたが、今では選択式の問題は廃止されて全て回答するタイプに変更されています。試験時間は90分で満点は150点であることと全問記述式の問題が出題されていることに変わりはありません。
出題形式としてはそれぞれの大問に2問の中問題が用意されていますので実質的には6題の問題を解くような構成となっています。それぞれの設問に関しては暗記だけで対応できるようなものから、計算力を問われるもの、論述力が問われるものと多岐に渡っています。また選択式の問題には正誤判定に関する問題も出題されていますので選択式であるから難易度が下がっているというような印象はあまり受けません。
出題内容としては高校生物の重要単元である遺伝やDNAなどの分野が頻出となっています。ただ実質的な大問数が多いことで幅広い分野から出題されることは必至ですので偏り無く学習することが必要とはなっています。基本的な問題が多いのですが論述問題では発展的な内容や基礎的な知識の組み合わせで回答する問題が出題されているなど少し得点差が付く問題もあります。こういった問題は詳細な生物的な知識が問われていますので単語レベルの暗記では対応できないものとなっています。
全体的には教科書レベルの知識が身に付いていれば対応できるものが多いです。しかし論述問題や描図問題が出題されていますので時間的には余裕がないことも多いでしょう。基本問題は短時間で対応し、やや難しい論述問題と描図問題に時間を割く必要があります。
対策
出題の大半は教科書レベルの問題です。そのため教科書と資料集を利用してまずは単語レベルで正しく理解しておきましょう。ただ一問一答形式で覚えた内容は論述問題には対応できないことも多々あります。なんとなく分かってはいるものの自分の言葉で説明できないという場合です。これを回避するためにも教科書と並行して用語集などを利用することをおすすめしています。用語は意味だけではなく解説文で理解するに越したことはありません。正しく理解を進めるためにも用語集を利用して学ぶことが重要であります。
教科書レベルの知識が定着すればそれを活かすための問題演習が必要となります。問題集に関しては教科書レベルの問題が掲載されている基礎から標準レベルのものを利用すれば良いでしょう。記述問題があれば理想的ですが、最初はそこまで掲載されていない可能性もありますし必要以上に気にする必要はありません。
問題集で一通りの学習が完了すればあとは過去問での対策が必須です。基本的な問題が多いですが、部分的には生物の発想を必要とするような得点差が付く問題が用意されています。こういった問題を実際に解いてみると問題集で対策したものとは一味違うものだと感じるはずです。解けないことも多いと思いますので問題集に戻ったり解説を読みながら知識の定着を目指してください。
国語
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 国語常識 記述式とマークセンス式 時間配分目安15分
-大問 2 現代文 記述式とマークセンス式 時間配分目安24分
-大問 3 古文 記述式とマークセンス式 時間配分目安18分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:大問1→大問3→大問2→見直し
概要
2014年度までは大問数こそ分からないものの大問1にも現代文が出題されていました。そのため試験時間が90分と長くなっていたのですが、今では現代文が1題に変更されていることもあり試験時間が短くなっています。過去問を利用する際には問題の構成や試験時間が異なりますので、時間を区切って問題に取り組む際には注意が必要です。難易度に関しては出題形式の変更後もそこまで大きな変更がなく、回答方法も記述式とマークセンス式の併用で変わりありません。記述式に関しては内容説明などを記述する問題は出題されていませんので知識面を問うものが中心となっています。
現代文は1題となりましたが今でも評論が出題されています。2題出題されている年度も評論が2題の出題となっていましたので、過去問を利用した対策でことなったジャンルの文章が出題されているということはありません。総合問題となっていますので書き取りに関するような問題から、内容説明に関する問題まで幅広く出題されています。国語常識の問題も出題はされていますが、現代文の中にも同様な問題が出題されていることがありますのでどちらも失点しないように確実に得点することが重要です。内容説明問題は記述ではなく選択式なのですが、この選択肢がセンター試験のように最終的に二択で迷わせるようなものが多くなっています。文章をしっかりと読んで確実に間違っている選択肢から削除する消去法での対応が必要でしょう
古文に関してはジャンルが特に決まっていません。ただ、比較的受験生が触れたことのあるような出典が多くなっているようには感じます。設問も語彙や文法に関するものから内容に関するもの、語彙と文法を組みあわせて和訳するものなど古文の問題として王道の形式が取られています。また敬語や文学史に関するものもよく出題されていますので苦手意識がある場合には対策しておくことが必要となるでしょう。
試験時間は短くなりましたが問題文や設問はそれに合わせて少し調節されていますので時間が不足するということは無いと思います。内容も受験生が理解しにくいようなものが選ばれているとは思えませんので落ち着いて取りかかれば標準レベルの内容でしょう。
対策
国語常識においては感じの書き取りを含めて国語便覧で紹介されているような内容が出題されています。これらは知っていれば確実に点数が取れるものですので、まだ過去問は少ないですが過去問を見てどういったものが出題されているのかを把握しながら対策することが大切です。ただこの対策は特段対策としてやるものではなく、日頃の現代文への取り組みの中でやるべきことでもありますので必要以上に時間を掛けなくても良いでしょう。漢字の書き取りのみ分かったつもりにならないようにノートに書くなどの対策をすれば良いと思います。
現代文に関しては評論のみが出題されていますのでこれに沿った問題集を進めることが大切です。問題集を利用するときにはマーク式のものだけではなく、記述が含まれているものも利用してみると良いでしょう。マーク式の問題集はどうしても選択肢を踏まえて文章を読んでしまいますので、そういった対策だけではなく記述するつもりで読んでみる対策も有用です。出典としては新聞が利用されていることもありますので、定期的に新聞を読んでみることも対策としては良いと思います。内容要約などの記述問題がありませんので、読んだ内容をまとめてみる必要はないですが脳内で重要なキーワードが何であったかなどを意識することは対策として有用なはずです。
古文に関しては設問が標準レベルのものとなっています。そのため教科書レベルで文法と語彙力を身に着けていくことが最初の対策となります。ただ語彙力に関しては教科書レベルだけでは足りない部分もありますので単語帳などを利用して強化することが求められているでしょう。
設問が文法に関するものが比較的多いということもありますので、ここに特化した問題集を先に仕上げてしまうというのも対策としてはありだと思います。文法が確実になっていれば文章を読みやすくなるのは間違いないですし、誤答も減るはずですのでモチベーションの維持にも繋がります。また定期的に和歌の問題も出題されていますので和歌の技法などに関しても教科書・問題集を利用して理解するようにしてください。
日本史
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数5
-大問 1 マークセンス式 時間配分目安10分
-大問 2 マークセンス式 時間配分目安10分
-大問 3 記述式 時間配分目安12分
-大問 4 記述式 時間配分目安12分
-大問 5 記述式 時間配分目安12分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:取り掛かれるものから→見直し
概要
日本史の出題形式は大問ごとにマークセンス式か記述式かが分かれているものとなっています。2013年度までは記述式の大問が2題だったのですが、最近では記述式の大問が3題となっています。合計での大問数は5題で変わりありませんが過去問を利用する際には時間配分の差に注意してください。
出題内容としては日本史の全範囲から幅広く出題されているのが特徴です。大問が5題ありますのでそれぞれの時代について問われていることもありますし、大問が幅広い時代のテーマ史となっていることもあります。史料が出題されたこともありますが例としては少ないものとなっていますのでそこまで心配する必要は無いでしょう。
分野としては政治史に関するものが多いことや文化史に関するものが多いことがあります。比較的政治史が多く採用されているようには思いますが、年度ごとに特色がある部分ですので一概には言えないようなものとなっています。
出題範囲が特定されていないことと大問数が多いことを踏まえると難易度としては試験時間に対して少し難しいような印象は受けます。ただ記述に関しては必要な知識は教科書と史料集で対策していれば解けるような基本的な問題ですので日本史が得意な学生にとっては逆に満点も狙えるような内容でしょう。選択式の問題には部分的に難しいものもありますが、問題文中にヒントが隠されていることもありますしなるべく標準レベルの問題として対応出来るようにバランスが取られています。
対策
基本的には標準レベルの設問となっていますので教科書と史料集を利用した対策が基本となります。部分的には教科書では扱われていないような内容が出題されていることもありますが、この場合は大半が選択式の問題ですので教科書レベルの知識で選択肢を消去していけば対応出来るようになっていることがほとんどです。ただ教科書レベルの知識といえども全ての教科書を読み解くことは難しいので注釈まで確認したり、史料集を合わせて利用するなどといった対策を忘れてはいけません。
教科書での対策に加えて利用するべきものは山川出版社の日本史用語集です。日本史の単語については一問一答形式で覚えるのも最初は必要ですが、最終的に覚えるべきことは用語の意味を理解したり前後関係などの関係性を理解するということです。歴史は何かしらの原因があり結果があるものですので、それぞれをぶつ切りで理解しようとしても理解しにくい部分があります。なるべく用語集などで説明を読み、他の用語と絡めて覚えていくようにすることが対策として大きな意味を持ちます。
史料に関しては出題されていない年度もありますが、出題される可能性も含めると対策しないわけにはいきません。教科書と併用して史料集を利用していると思いますので特段これだけを対策するということはないと思いますが、教科書で紹介されている内容は史料集で詳しく確認するなどしておくと史料にも慣れますし読み取り方も分かってくるはずです。
記述問題と選択式の問題が大問ごとに組み合わされた形式というのは他の大学にはあまりありませんので過去問を利用してどういった形式で出題されているのか対策しておきましょう。基本的には選択式の問題の方が難しく感じることが多いと思います。選択式の問題はなるべく消去法を利用して難しい用語にいつまで悩むことの無いように解く練習をすることに大きな対策としての意味があります。
世界史
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数5
-大問 1 マークセンス式 時間配分目安10分
-大問 2 マークセンス式 時間配分目安10分
-大問 3 記述式(訂正問題) 時間配分目安14分
-大問 4 記述式 時間配分目安11分
-大問 5 記述式 時間配分目安11分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:解けるテーマから→見直し
概要
出題形式は例年大問数が5題で2題が全問マークセンス式のもの、残り3題が記述式のものとなっています。毎年大問3が訂正内容を記述するという問題になっていますので注意が必要です。試験時間は60分ですが大問が5題あり回答数も多いので時間を踏まえるとかなり難しい問題となっています。
出題内容としてはほぼ全ての地域から毎年出題されるようになっています。それぞれの地域が記述式として出題されるか選択式として出題されるかは年度によって異なりますが、試験問題全体で見るとまんべんなく出題されています。ただ、選択式の大問2題に関してはそもそも幅広い地域から出題されることが多くなっていることは抑えておきましょう。
時代としては古代から現代史が含まれるかどうかのところまで出題されていることが多いです。現代史が独立した大問として出題されていることも多いのですが、現代史は苦手意識のある受験生も多いですので早いうちに対策しておくことが求められているのでしょう。文化史に関する問題も出題されていることが多いので合わせて注意が必要です。
出題されている内容は学部を問わず似たようなものが多くなっています。そのため他の学部の過去問も踏まえながら傾向を掴むことも可能でしょう。問題に関しては一部難問が含まれていることを踏まえても踏まえなくとも試験時間面から難しいことには違いありません。幅広い内容に対応しつつ、素早い回答も求められるハードな戦いとなるでしょう。
対策
部分的には難問も含まれていますが基本的には教科書の内容から幅広く出題されていますので教科書での学習が中心となります。ただ教科書での学習は内容に不足が出ることもありますので、学んだ事柄については史料集を利用して深く学んでいくことが大切となります。また単語だけで学ぶのではなく、用語を文章として学ぶためにも山川出版社の世界史用語集を利用して用語の定着を意識しながら対策するようにしてください。記述問題であっても選択式の問題であっても用語を深く理解しておくことで対応できるものがありますので教科書が中心とは言えども補助資料の活用は必須です。
出題されている内容面ではテーマ史と文化史の問題演習が必要になってくると考えられます。テーマ史に関しては出題される内容こそまちまちではありますが、毎年何かしらの出題があります。教科書ではテーマ毎に学習するというのではなく時代ごとに学習するものとなっていますのでなかなか対策しにくい部分ではあると思いますが、史料集なども利用して自分なりにまとめるなど出来れば理想の対策です。自分の知識が定着しているかどうかはテーマ史を意識した問題集が発売されていますので、学校で配布されたものが無ければそういったものを購入して利用してみることで対策が可能です。文化史に関しては単独で出題されることもありますが、テーマ史の一部であったり政治史の一部で利用されていることも多々あります。なかなか史料などを見てこれらの内容と絡めて覚えるということは難しいと思いますが、過去問を利用してどのような問われ方をされているのかを理解してからでも意識した学習をする必要があるでしょう。
難問が含まれていてなおかつ問題数が多いので過去問を利用して時間内にどこまで解けるのかを把握しておくことが大切です。問題数が多いと一問あたりの配点は少なくなると考えられるので、最悪時間に余裕が無いときは難問を諦めた方が良いことになるはずです。これは過去問を解き進めて自分がどれぐらいのペースで問題に対応できるのかを知ることではじめて考えることが出来るものですので、自分の実力を定期的に過去問で試していくことも対策としては重要です。
地理
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数4
-大問 1 記述式とマークセンス式 時間配分目安12分
-大問 2 記述式とマークセンス式 時間配分目安12分
-大問 3 記述式とマークセンス式 時間配分目安15分
-大問 4 記述式とマークセンス式 時間配分目安15分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:解けるテーマから→見直し
概要
出題形式は年度によって大問数が4題の場合と5題の場合があるのですが、ここでは4題であったとして目安時間などを記載しています。大問ごとに選択式や記述式が含まれているのですが、これらの出され方も年度によって微妙に異なったものとなっていますので特段の傾向は感じられません。記述式問題の他にも論述問題が毎年出題されているのが特徴で、文字数制限がある場合は120文字程度のものが出題されていますし文字数制限が無いものも出題されています。毎年統計表の出題が見られ、分布図や地図が利用された問題が出題されたこともあります。
出題されている内容は幅広いものとなっているのですが、環境や資源に関する問題がよく出題されています。自然環境に関する問題が大問として一つ出題されたこともありますし、日頃ニュースなどでも話題になるような地理的内容テーマとして選ばれている可能性はあります。これ以外の内容については幅広く出題されていますので現代社会との関係も含めて学習しておくことが必須でしょう。
論述問題では何かを説明させる問題が多く、大問の中で統計表や地図などが利用されていることもあります。これらは地理的な発想を用いて文章を記述することを期待している問題ですので、文章の構成力だけではなく地理の知識がどこまで深いものかということを確認している問題だと言えるでしょう。比較的文字数も多めになっていますので持っている知識をいかに正しく伝えられるかが鍵となるものです。
試験時間が60分に対して論述問題が長めに設定されていることと、純粋な出題内容を踏まえると標準よりはやや難しい問題が出題されていると考えられます。基本的な知識で解けるものはありますが、論述問題は何かしらの説明であることが多いので時間を必要としますし思考力も問われます。基本的な問題を確実に得点しながら論述で満点を目指していくことになるでしょう。
対策
論述問題が何かしら出題されていますので、最終的にはここに繋がるような対策を進める必要があります。そのためにはまず教科書レベルの知識を確実なものにする必要があるでしょう。本文はもちろんのこと注釈や図示されているものについても内容を確認し、不安な部分があれば資料集や山川出版社の地理用語集を利用して確実な理解が必要です。地理用語集については理解できている用語であっても記述問題に対応するべく文章での理解を促進するために積極的に利用してくのが望ましいでしょう。
統計表が毎年出題されていますし、地図も多くの年度で出題されています。地理の学習をしながら資料集も地図帳も利用しないということは無いと思いますが、これについても意識的に確認するクセを付けましょう。なんとなく分かったつもりになることが多いと思いますが、資料集などを利用してデータの裏付けなどにも目を通しておくことで理解が深まります。
これらの内容が定着すれば論述問題への対策が必要です。問題集で対策するのも良いと思いますが、まずは実際にどういった問題が出題されているのかを過去問を利用して学んでみることも悪くないと思います。全ての問題を解かなくとも論述問題がある大問だけ解けば良いと思いますし、時間も測りながらどういった内容でどの程度記述してどれぐらいの出来だったのかということは最初の実力として知っておくことは悪くありません。そこから問題集を利用したり、自分で地理のまとめを作成するなどして論述力を高める対策をしてきましょう。文章が正しく書けているのかということは自分では判断しにくいものです。模範解答がある場合は良いですが、自分なりのまとめは見比べるものがありませんので教員などにお願いして自分の認識齟齬無くまとめが作れているか確認するのが良いでしょう。実際の試験でも採点者は解答用紙しか見ないわけですから口頭での説明が必要な文章を書いていては点数になりません。教員などに確認を依頼して、読み取られた内容が自分の意図したものと合致するか、合致しない場合は何が足りないかを確認しながら論述力の強化に活かしていくことが対策として必要です。