各科目の学部、学科の科目別勉強方法
英語
満点100点 試験時間 80分
問題構成 問題数:大問数4
-大問 1 長文読解 時間配分目安 20分
-大問 2 長文読解・英作文 時間配分目安 20分
-大問 3 文法問題・語彙 時間配分目安 16分
-大問 4 文法問題・会話文 時間配分目安 17分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:大問3→大問4→大問1→大問2
概要
大問数は例年4題となっており長文読解が2題と文法に関する問題が2題の構成となっています。2016年度からは文法問題の中でも大問4側に会話文に関する問題も導入されるようになっていますので、多少の傾向の変化が見られるようになっています。会話文と言えば独自の学習が必要であり受験生にとっては苦手だとか難しいという印象を持っている可能性も高い単元です。しかしこの傾向の変化は多少の負担となるかもしれないものの出題されている内容に関しては標準的な問題であることが多いです。そのため今後は対策しておけば特に問題となることは無いと思われますし逆に得点源となる可能性もあります。
設問数は例年40個になるように調整されており全問マークシート式です。記述式を併用しないタイプの入試問題となっていますので試験時間には比較的余裕があるでしょう。
読解問題については評論文が基本的にテーマとしては選択されています。大問1の長文読解では比較的問題文の量が多くなっているためはじめは量に圧倒されるかもしれません。ただ全体的な問題数の量を考えるとここに多少時間を割いても時間が足りなくなるような問題数ではないと考えられます。設問の内容としては大問1の長文読解が内容説明や段落単位、文章全体での要約を選択するような内容となっています。文章が長くなっているため内容を見つけ出すのが難しいように感じるかもしれませんが、設問自体はひねったものではなく落ち着いて取りかかれば十分に読み取る時間は用意されています。
これに対して大問2の長文読解は空欄補充が必要なものとなっています。文章中に多くの空欄が用意されており、単語の意味を考えて選択するもの、イディオムを問われているもの、文法などを元に語形の変化が問われているものなどその内容は様々であるのが特徴です。文章読解とはいうもののどちらかと言えば文法的な要素も強い印象を受けるものです。
文法と語彙の問題に関しては語順整序から空欄補充まで文法問題にしては多用な形式で出題されています。また2016年度より出題が開始された会話文問題に関しても会話文自体は標準的なものでありそれらを読み解いて内容説明をするような問題が続いているので今後もこれが続くでしょう。
対策
長文読解は長めの文章となっていますので難易度が高いように見えますが出題されている内容は標準的なものが中心です。そのためまずは教科書レベルの単語や文法をしっかりと見に付けておくことが大切でしょう。教科書で出題されている単語を理解することが重要ですが、受験を見据えてシステム英単語などの単語帳を併用することが必要となってきます。学校で配布された単語帳を利用してまずは基礎レベルから抑えていくことから始めるようにしてください。
単語帳を最初から最後まで進めるのではなく、出題されるレベルごとに確実に暗記していくことも大切です。多くの単語帳は章構成となっているはずなので、章ごとに知識を高めていき過去問などを読み解くにあたりまだ語彙力が不足していると思うのであれば復習しながらも次の章に進んで語彙力を増やしていく対策が必要となります。
英単語力と基本的な文法が身に付いたのであれば文章を読み解く対策が必要です。比較的大問1の長文が長くなっていますので教科書レベルの問題だけでは足りない部分も出てくるはずです。そこで私立大学向けのマーク式長文問題を購入し、なるべく長い文章の問題に取り掛かってみることを対策には取り入れるようにしましょう。センター試験の過去問を利用したりセンター試験の問題集を利用するのも悪くはないのですが、青山学院大学ではセンター試験ほどひねった問題が出題されないので少し難しく感じる部分はあると思います。どういった文章で対策を進めたとしても分からない単語や語彙、文法があれば辞書を引いたり教科書で確認するなどして知識の抜け漏れをどんどんと埋めていくようにしてください。
長文問題が長いため圧倒的な存在感は見せつけているものの、大問2も含めて文法に関する問題も多く出題されています。基本的なレベルの文法やイディオムが出題されていますのでNextSTAGEを利用して基礎的な例文を覚えておおくことが対策になります。ただ記述式ではなく選択式であるためそこから発展して語形や時制が変化する場合まで対応できるようになっておかなければなりません。文法やイディオムの学習には選択式の問題集を利用するのではなく記述式の問題集を利用して対策することも重要でないかと私は考えるので参考にしてください。文法は覚えたつもりになりやすいため記述式で知識の確認を織り交ぜることが知識の定着の近道となるはずです。
2016年度より会話文が出題されているのでこれに対する対策も必要です。会話文の問題と言えば独特の言い回しや文法を問うようなものが多いですが、青山学院大学で問われているのは内容の理解であり文法ではありません。読み解くために文法は必要であるがそれがどのようなときに使われるのかなど一歩踏み込んだ対策が問われているということになります。
数学
問題構成理系 満点 200点 問題数 :大問数5 試験時間 70分
-大問 1 全問マークセンス式の大問 時間配分目安13 分
-大問 2 全問マークセンス式の大問 時間配分目安13 分
-大問 3 全問マークセンス式の大問 時間配分目安13 分
-大問 4 全問マークセンス式の大問 時間配分目安13 分
-大問 5 全問マークセンス式の大問 時間配分目安13 分
問題構成文系 満点 100点 問題数 :大問数4 試験時間 60分
-大問 1 全問マークセンス式の大問 時間配分目安14 分
-大問 2 全問マークセンス式の大問 時間配分目安14 分
-大問 3 全問マークセンス式の大問 時間配分目安14 分
-大問 4 全問マークセンス式の大問 時間配分目安14 分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順 :取り掛かれるものから→見直し
概要
全ての問題がマークセンス式で回答するものとなっていて記述式で回答する部分は用意されていません。空欄補充の問題のみで構成されていてセンター試験のような誘導式の問題が大半です。理系と文系で出題範囲が異なることから大問の構成が異なっていて、理系に関しては大問数5題で70分・文系に関しては大問数4題で60分となっています。試験時間に関しては文系の問題が余裕のあるものになっているのに対して、理系の問題はスピード感のある対応を求められるものとなっています。どちらの問題に関しても微積分に関するものがよく出題されていてこの分野は毎年何かしらの形で出題されているのが特徴です。それ以外は文系であれば図形や三角関するに関するものがよく出題されていますし、理系に関しては微積分とそれらに関連して他の単元を出題する融合問題のようなものが出題されていることもあります。ただ微積分以外に関しては年度ごとに共通して出題されているといえる単元が少なく全体的な数学の力が問われていると考えると良いでしょう。
全ての問題において誘導式で空欄補充となっていて、分かりやすい誘導が特徴的な問題が多いです。そのため受験生があまり見たことのないであろう問題が出題されたとしても、誘導に沿って問題を解き進めていけばしっかりと回答が得られるようになっています。この点を考慮すると発展的な問題であっても難易度は公式を正しく利用できるのか、計算は試験時間内に的確に終わらせることが出来るのかといった標準的なことが問われていることになります。試験時間に余裕はないことを踏まえると計算力は特に問われていると考えても良いかもしれません。
誘導があることを踏まえても問題は標準的な問題が多く数学を得意としているものであれば高得点が十分に狙える内容となっています。逆に言えば基礎的な知識に抜け漏れがあると他人に大きく差を付けられやすい科目ともなっています。
対策
誘導を利用した問題形式となっていることもあり出題されている内容は標準的なものが多くなっています。各大問の最初には教科書レベルの標準的なものも出題されていて基礎知識を対策することによってそのまま得点に繋がるような問題が多くなっています。教科書に載っている公式や王道の解法についてしっかりと理解し、問題演習を通じて身につけていくことが対策としては重要でしょう。ただ公式を覚えてみるような対策だけでは誘導式の問題であっても公式を適切に当てはめたりすることはできません。まずは論述しながら問題を解いてどのように問題を解き進めるのか、どのような誘導問題が考えられるのかを理解していくことが大切です。
こういった学習は受験用の問題集を利用するよりも先に教科書レベルの標準的な問題集を利用してみることが大切となります。確かに論述問題には難しいものが多いので試験対策としては難しいものに取り掛かる必要があるのかと感じるかもしれませんが少しは挑戦しておきましょう。ただ、出題されている内容は繰り返しになりますが基礎レベルが多いです。最初から必要以上に難しいものに取り掛かると実際に出題される問題との差が無駄に生まれてしまいますので基礎を定着させて、そこから少し難しい問題に取り掛かると良いでしょう。
複雑な計算は出題されていませんが試験時間に対して問題数は多めとなっています。そのため計算力も鍛えておくことが対策として必要です。計算問題集を利用し計算間違いの無いように対策することはもちろん、理系であれば微積分に関する計算問題も利用しておくと実力アップに繋がります。特にマークセンス式の問題は道中が評価されることがありません。いくら解法が合っていても最終的な値が間違っていれば全く得点にならないのです。こういったことも踏まえて計算力の重要性を認識し、確実に数値を合わせられるように対策しましょう。
物理
満点100 点-200点 試験時間 60 分
問題構成 問題数 :大問数3
-大問 1 全問マークセンス式 時間配分目安 19分
-大問 2 全問マークセンス式 時間配分目安 19分
-大問 3 全問マークセンス式 時間配分目安 19分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順 :得意分野から順番に着手 →見直し
概要
例年大問数は3題となっていて全問マークセンス式の選択問題となっています。計算問題などに関しても自分で数値をマークするような問題ではなく、計算結果に該当するものを選択肢から選ぶ空欄補充形式として出題されています。例年40個ほどの設問が用意されているため、数年前の問題に比べると若干多くなる傾向となっています。試験時間を踏まえると40個でも正確かつ素早さを問われる問題でこれ以上計算問題などが増えていくと例え数問でも時間的な余裕は非常に少ないものとなってしまうと予想されます。
2015年度より教育課程が変更されたものの出題されている傾向に変わりは見られていません。例年大問1が力学、大問2が電磁気、大問3が波動か熱力学から構成されおりこれらについて細かな出題内容は変更となっているものの大枠として変わるような部分は無いと思われます。大問3に関してはここ数年の問題傾向として波動からの出題が多くなっているのですが、これから熱力学が続いて出題されることになるのか波動の出題回数が多くなっていくのかは注目しておきたい傾向の1つです。どの問題においても基礎的な知識が問われており傾向もはっきりしてきているので全体的な学習も必要ではあるものの、傾向に沿った知識を持っているかが判断されていると思われます。ただ年度によっては基礎知識だけではなく応用的な視点が必要な問題も出題されていますので落ち着いて対応できることが大切です。
全体的に標準的な問題が出題されているように見えますが、それぞれの大問の最後には得点差が付くような応用問題が出題されています。そのため高得点を取ることを考えると少し難易度的には難しいと言えるでしょう。試験時間にも余裕はありませんので、まずは基礎的な問題を確実に回答し応用問題で時間を取られすぎることの無いように時間配分することが大切です。
対策
部分的に難易度の高い問題も出題されていますが、各大問の前半は基礎問題から標準的なもので構成されています。こういった問題への対策はまず教科書を利用して基礎知識を確実に身につけることが一番の近道です。物理では数値を利用した計算だけではなく文字式の計算も多くなっていますので、公式などを覚える際には丸暗記する対策ではなく意味を理解する、導出過程を理解するという対策を心がけましょう。公式を覚えていなければ解けない問題は数多くありますが、公式を丸暗記しているだけでは解けないというのも事実です。導出過程を把握してそこから問題演習を重ね、しっかりと自分のものとして使えることころまで理解を深めるようにしましょう。
またこういった対策は大問の後半に出題されるような応用問題の足がかりとなることもあります。中には受験生があまり目にしないような問題も出題されているので焦るかもしれませんが、公式を導出過程から理解することによって物理的な知見が高まり初見の問題にも対応しやすくなります。知識の定着のためには教科書レベルからそれよりも少し難しい問題集を繰り返し解いてみて抜けもれが無いことも確認するようにしてください。
教科書レベルの問題が確実なものとなれば後半の応用問題に対応できるような対策が必要です。この段階まで来ると教科書レベルの問題集ではなく、ワンランク上の受験用問題集で対策することをおすすめします。ただ難問に分類されるものが出題されていることは殆どありませんので、あくまでも教科書よりも少しむずかしい応用レベルの問題集で対策していくことが重要といえます。
化学
満点100 点-200点 試験時間 60 分
問題構成 問題数 :大問数3
-大問 1 全問マークセンス式 時間配分目安 19分
-大問 2 全問マークセンス式 時間配分目安 19分
-大問 3 全問マークセンス式 時間配分目安 19分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順 :得意分野から順番に着手 →見直し
概要
大問数は例年3題で変更が無く全問マークセンス式の問題が出題されています。計算問題が非常に多いため試験時間が60分であっても少し余裕の無い戦いとなることが予想される問題です。計算問題に関しては計算結果を選択肢から選ぶようなものではなく、そのまま空欄に合わせてマークするものとなっています。そのためより正確な計算が問われている問題だと言うことも出来るでしょう。・
2015年度より教育課程が変更されましたが依然として理論化学が中心となって出題されています。理論化学のみで構成される大問はもちろんのこと、有機化学や無機化学とも融合した問題が出題されることも多くあります。逆に有機化学や無機化学が単独の大問として出題されることはほとんどなく、理論化学と絡めた出題が大半となっているので理論化学が苦手な受験生は注意が必要です。
理論化学に関しては非常に幅広い分野から出題されていて化学結合や水溶液・気体の性質といったもの、酸塩基や酸化還元反応といった王道のものと年度によって差はありますが長い目で見たときには偏り無く出題されています。年度によっては多少難しい問題も出題されていますので、基礎的な知識が問われているものの得点差は生まれるような問題構成となっています。
全体的に基礎知識を利用した標準的な問題が出題されています。しかしここ数年は全ての大問に計算問題が出題されているため素早い計算を続けないと最後まで解ききることが難しいかもしれません。
対策
知識的な問題と計算問題がはっきりとしているためこれらに合わせて対策することが大切です。知識問題に関しては教科書レベルの基礎知識が問われていますので、しっかりと教科書を利用して対策するようにしましょう。教科書の学習に関しては学校での学びも大切にして入試問題として問われやすい部分も理解しておくことが大切です。知識的な部分は一問一答のような設問も用意されていますので用語を暗記することも大切ですが、文章中の空欄に対応するためにはこれだけでは難しいときもあります。教科書の説明をよく読み解いてその用語にはどのような意味があるのかを根本的に学習しておくことが大切です。計算問題に関してはまずは公式を正しく理解して自分のものとして利用できるような対策が必要となります。公式を覚えただけでは化学のように様々な問題に発展する分野では活用することが出来ません。自分が今までに解いたことの無い形式で問題が出されたとしても、その根底を理解して自分の持っている公式を正確に利用できるところまで対策することが重要と言えます。
頻出分野である理論化学については幅広い内容が計算問題も絡めて多く出題されていますので特に重点的に学習しておいてもらいたい部分です。大問 3題ともに理論化学が絡み計算問題も絡んでいることも多いですので、失点しないように偏り無く学習してください。
有機化学に関しては構造推定の少し難しい問題が出題されていることもありますのでここを重点的に学習してもらいたいと思います。またアルコールに関するものや脂肪族、芳香族に関する問題や化合物に関する問題も有機化学の中では頻出です。また計算問題が出る場合には元素分析が出ることが多いですのでここもまずは対策しておきたい単元です。
無機化学に関しては理論化学との融合問題が頻出となっています。金属イオンに関するものから、酸化還元と酸化還元に関する王道のものが出題されていますので対策が必要です。ただ無機化学が出題されるときには少し難しいものが出題されることもありますので苦手意識のある方は理論化学同様に力を入れてもらいたいと思います。
国語
満点100点 試験時間 70分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 現代文 全問マークセンス式 時間配分目安33分
-大問 2 現代文 全問マークセンス式 時間配分目安33分
-大問 3 古文 全問マークセンス式 (時間配分目安 18分)-
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:大問2→大問1→見直し
概要
大問数は3題となっていますが、大問3の古文は文学部のみの選択となっています。その他の学部は大問2題で試験時間が70分、文学部は大問3題で70分です。全ての問題がマークセンス式の問題となっているため、書き取り問題や読みの問題に関しては少し難易度が高いものが出題される傾向にあるのが特徴です。
現代文に関しては評論が出題されることが多いです。以前は評論と随筆が1題ずつ利用されていましたが、最近では評論が2題の出題が多いように感じます。また文章の出典も有名なものから受験生には馴染みが無いようなものまで出題されていますのでジャンル以外に特に傾向があるとはいえないものとなっています。文章自体は難解なものではなく読み進めていけば要旨が理解しやすいものが多いです。そのため問題として用意される主旨の説明問題や空欄補充問題に関してもそこまでひねった問題は出題されておらず、文章で述べられていることがそのまま選択肢として用意されていることも多いです。ただ、設問の内容としては文章に関するものだけではなく漢字に関するものや文学史に関するものも出題されていますので総合的な国語力は重要と言えるでしょう。
古文に関してもジャンルや時代を問わず様々なものが出典として利用されています。受験生に馴染みが無い出典から出されている場合であっても設問は内容説明や口語訳が中心となっているなど少し高度な内容が要求されていることがあります。現代文と同様に語彙力や文法に関する問題も出題されていますので、古文も文章を読み解く力だけではなく知識面でも充実しているかどうかが問われていると考えるのが良いでしょう。
国語と言えばセンター試験の選択肢を思い浮かべる受験生も居ることでしょう。青山学院大学の選択肢に関してはセンター試験ほど複雑な受験生を迷わせるものが出題されていませんので落ち着いて本文と照らし合わせれば確実に点数が取れるものとなっています。
対策
現代文は評論が多くなっていますのでここを中心に対策することが大切です。評論といえば独自の言い回しなどを利用されていて、どこに筆者の意見が述べられているのかを見つけ出す力が必要となります。こういったものはまず文章を読んで慣れる、そして文章に慣れたら意図的にどこかを見つけ出してみる、そしてそれを文章として書いてみるというサイクルで身につく力です。なかなか現代文を読んでまとめるというところまで自力で出来ない場合には、少し短めの評論文が掲載された記述式の問題集を利用して対策してみましょう。試験問題は選択式ですがまずは記述式のもので対策することによって文章から必要な情報を読み取る力は徐々に高まっていきます。
しっかりと文章を読み取る力が身につけば後は選択式の問題集で実力アップをはかることが大切です。入試問題を意識するといつまでも記述式問題週で対策することはおすすめできません。選択式の問題集は積極法ではなく消去法で問題を解き進めるのが一般的です。ここは記述式問題とは大きく異る部分ですので、別物として捉えて対策することが大切になります。
古文に関しては出典やジャンルも幅広いこともあり標準レベルの問題集をとにかく仕上げてみることが対策として大切です。内容理解はもちろんのこと文法などの知識に関する問題も多く出題されていますので、問題集を利用して知識の抜け漏れを見つけることが大切となります。また古文の口語訳問題では少し回答に悩むようなものが選択肢に用意されていることがあります。こういった問題に対応できるようになるためにも問題集で対策する際には助動詞などを一つずつ分析して丁寧に口語訳する対策をしていくことが必要となります。
日本史
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 全問マークセンス式 時間配分目安18分
-大問 2 全問マークセンス式 時間配分目安19分
-大問 3 全問マークセンス式 時間配分目安19分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:取り掛かれるものから→見直し
概要
大問数は例年3題で変わっておらず設問の数も50個で固定されています。全問マークセンス式の問題となっていて、論述問題などの複雑な問題は出題されていません。全ての問題においてマーク式とはなっているものの試験時間60分に対して50個の設問が用意されているため物量としては時間的に余裕があるものとは言えないものです。ただ設問の内容としては下線部に関する一問一答問題であったり、空欄補充であったりと知識があればスムーズに対応できるものも多く用意されています。そのためいかに学習した知識を短時間で素早く回答することが出来るのかという力が問われているとも言えるのではないかと思います。また部分的には検証が必要となる正誤問題が出題されていたり組み合わせ問題が出題されているなど時間配分には気をつけて取り掛かる必要はあるでしょう。
出題内容としては全時代から幅広く出題されているのが特徴となっています。例えば2016年度は大問1が小問集合であったのですが、この大問には原始から中世程度までの幅広い時代から出題されていたことがあります。また2015年度の大問3も大正から昭和まで横断的に出題されていて幅広く日本史の力を身に着けていることが必要となっているのでしょう。また幅広い時代に順応するように例年史料に関する問題がいくつか出題されています。教科書に紹介されているような基本的な史料である場合もあれば史料集でのみ取り上げられているものもあり、史料に関しては細かい部分まで確認しておくことが理想です。また今まで無かったものの地図を利用した出題もされるようになってきていて、史料を読解するという力が今まで以上に必要とされているのかもしれません。
出題分野に関しては政治史や文化史が中心となっています。また外交に関する問題も多く出題されていて、単独の単元という訳ではなく他の歴史的な事項と織り交ぜて設問とするようなものも多くなっているため注意が必要でしょう。
部分的に難解な問題や複数の単元が絡むことで複雑に見える問題がありますが基本は標準的な問題が中心です。平均点も高くなりやすいことが予想されるため小さな失点をしないように迅速かつ丁寧に解くことが求められているのでしょう。
対策
難解な問題があるものの大半は教科書レベルの問題であるためこの内容から対策することが重要です。教科書レベルの学習というと本文だけに注目する受験生が多いですが、そうではなく本文と史料そして分からないことがあれば用語集なども利用して多角的に学習することが重要です。特に青山学院大学は史料問題が教科書を始めとして様々なところから出典されているため見落としは厳禁です。地図に関する問題も出題されはじめたことも踏まえると史料や図表に関する部分は教科書でも特に重点的に対策しておくべきことでしょう。
また教科書の学習を進めるにあたり万遍なく学習することが大切です。上記でも述べたように分野としては多少の傾向があるものの時代としては幅広く出題されています。どこかの時代を深く学習するのであれば、それよりもまずは広く浅く学習しておくことが大切となります。特に大問数が少ないため学習していない単元が出題されると手も足も出ないということになりかねないのは皆さんも予想できることでしょう。幅広い時代が出ているとはいえども、問題に前後関係があることもあり幅広い学習をしているに越したことはないのです。政治や外交といった特に出題されやすい単元を中心として時代も抜けもれなく学習してください。
全体的の問題傾向としては難易度も設問の出され方もあまり大きくは変わっていない印象です。そういったことを踏まえて過去問を利用して対策することも重要でしょう。過去問での対策は販売されている赤本の数なども少ないため同一日程だけではなく異なった日程のものを利用しても良いと思われます。マークセンス式の問題としてセンター試験の過去問も利用できるのですが、選択肢の作りが少々複雑なこともあるためこればかりを対策することはおすすめ出来ません。
世界史
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 全問マークセンス式 時間配分目安18分
-大問 2 全問マークセンス式 時間配分目安18分
-大問 3 全問マークセンス式 時間配分目安18分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:解けるテーマから→見直し
概要
例年大問数は3題の出題が続いており回答数は47問前後となっています。全問マークセンス式の出題とはなっていますが多いときでは50問ほどの問題が出題されていますので時間的な余裕は無いと思って取り掛かるのが良いでしょう。出題の傾向としては一問一答のような世界史の用語に関するものを選択するものが多くなっていて、これらは空欄補充や傍線部に関連する用語を選択する問題として出題されています。また2015年度の問題には並び替え問題が出題されていたりここ数年は地図や史料を用いた問題も出題されていますので用語だけではなく、用語として覚えた知識を発展させて問題を解く力が問われていると考えられます。
出題内容は西洋史から1題、東洋史から1題、その他の地域や複数の地域にまたがるものが1題と3題構成の入試問題としては一般的な構成が取られています。ただ年度によっては複数の地域にまたがる大問が2題となっていることもあり、全体的な印象としては地域にこだわらず幅広く学習しているかどうかを問う問題であると見て取れます。
地域は幅広いものから出題されていて、時代としても比較的幅広いものから出題されているのが特徴となっています。ただ単年度で見ると偏りがあることもあり、過去問を通じてみると幅広い地域と幅広い時代から出題されているものの大問が3題しかないことを踏まえると特定時代しか出題されないということも往々にしてありえることなので注意してもらいたいところです。
テーマ史の学習としては政治と外交に関するものが比較的よく出題されているのでここが求められている分野であると考えることが出来るでしょう。この分野に関しては比較的複雑な問題や詳細な知識が問われていることもありますが、難問や奇問に該当するレベルは出題されていませんので落ち着いて対応すれば良いものとなっています。
全体的には標準的な問題が多く用語レベルでの回答も多いため試験時間は余裕は無いものの足りないということにはならないと考えられます。ただ部分的には得点差が付くような応用問題に属するようなものも出題されていることがあります。また個別学部日程では出題内容が少し全学部日程よりも深いものとなっていることが多いですので、レベル感の差は感じることがあってしかるべきだと思われます。また論述問題が個別学部日程では用意されていますのでここに関しても注意して対応することになるでしょう。
対策
部分的に難易度の高いものが出題されていますが基本的には教科書を用いた対策が何よりも重要となっています。私立大学向けの選択式問題集を利用して学習することも重要ですが、選択式問題集はなんとなく覚えていることが正解してしまうこともありますので確実に教科書の内容を覚えるまでは利用しないのが良いと思われます。ただ、ひたすらに暗記を続けていくと世界史のように出題範囲の広い教科では冒頭の内容を忘れてしまうということにもなりかねません。そのため時代や地域ごとに学習の一区切りとして問題集を利用して学習の定着度合いをはかるような利用方法をすることはおすすめできます。
問題集での学習も見据えて教科書の内容を理解する際には本文だけではなくしっかりと年表や史料を読み解いておくことが重要となります。また対策中には用語集も併用して自分の理解が不十分だと思う用語があればすぐに参照して内容理解を深めることも重要でしょう。一問一答形式の問題と言えども空欄補充による問題も出題されていますので、用語集を利用して説明文で理解しておくとこういった問題にも対応しやすいです。ただ全学部日程であれば論述問題が出題されている訳ではありませんので文章を丸暗記しておくといったことまでする必要は無いように感じます。あくまでも用語集の利用は自分の理解を深める補助資料として利用することが大切であり説明文が覚えられないからと躍起になって時間を無駄に使うようなことになってはいけません。個別学部日程でも世界史を利用するのであれば記述問題も出題されていますので用語集の説明文を覚えるぐらい学習しておいても良いとは思います。
時代として対策しておいてらいたいのが近代史や現代史に関する部分です。この部分は入試問題に比較的出題される割には受験生の学習が不充分であることが多く標準的な問題でも失点しているケースを良く見かけます。この理由は複数あるとは思いますが純粋に近代史にたどり着くまでに数多くの内容が詰め込まれているため対策が追いついていないということではないかと推測します。青山学院大学は幅広い時代から出題される可能性がありますので、問題集や教科書を最初から対策していくことも大切ですが必ず近代史以降も意識的に対策に取り入れるようにしてください。
最後に青山学院大学は文化史からの出題も多い大学となっていますので個々に対する対策も必要です。教科書や史料集では確実に紹介されている内容が出題されていることが大半でありここを学習していれば点数が取れるものばかりです。しかし、歴史的な事柄が非常に多い世界史の学習において文化史は印象が薄く簡単にしか勉強されないのも事実だと思います。対策するにあたり文化史も意識的に学習の対象とするように心がけ、問題集でも文化史に関する資料問題や説明文の正誤問題などに取り組むことが対策としては有用であると考えられます。
政治経済
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 全問マークセンス式 時間配分目安18分
-大問 2 全問マークセンス式 時間配分目安18分
-大問 3 全問マークセンス式 時間配分目安18分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:解けるテーマから→見直し
概要
近年は大問数3題が続いていますが年度によっては4問構成となっていたこともあり過去問を利用する際には時間配分に気をつけてもらいたい科目となっています。ただ設問数としては50個程度にどの年度も調節されていますので、大問数が増えると出題されるテーマが増えるものの全体で必要な時間に関してはそこまで大きく変わるとは考えられません。問題の形式としては空欄補充などの用語や知識を問うような問題が多く、2016年度にはグラフを利用した問題で計算問題が一部出題されています。グラフに関する問題は2015年度には出題されていないものの2016年度からは出題されるものとなっていて、今後もグラフを読み取って計算問題と絡めるような出題が続く可能性がありますので注意しておきましょう。試験時間は60分となっていますが、部分的に難易度の高い問題が出題されていて時間的な余裕は無く着々と問題を解いていかなければならない状況ですので、計算問題に比較的時間が割けるようにしておく必要があります。
出題の内容としては政治と経済から万遍なく出題されています。大問の構成としては経済に関するものが2題であることが多く経済分野が重視されているとは考えられますが、決して政治部分が楽観視されている訳ではありませんので全範囲にまたがって幅広く学習しておくことが求められていると言えるでしょう。学習の難易度や量としては経済のほうが多くなっていると考えられますので、そういったことも踏まえると経済が多く出題されていることは妥当な問題構成であると取られることも可能です。ただどちらの分野に関しても細かい知識が問われている傾向がありますので教科書レベルではなく時事問題なども踏まえた知識が備わっているかが重要となってくるでしょう。
政治分野に関しては比較的海外の政治制度に関するものが出題されることが多くなっています。国際政治の分野に関しては内容が広いこともあり歴史的な背景や国際機関の役割なども合せて出題されていることが多く、こういった細かい知識が要求される点が難易度を高いと感じさせる要因となっています。
経済分野に関しては日本に関する問題が多くなっていいます。経済史に関する問題はもちろんのこと市場に関する問題などにグラフや計算問題を交えることによって多角的な視点から問題を作り上げている点に特徴が感じられます。
対策
細かい教科書ではなく資料集で少し取り上げられているような内容も出題されているのは事実ですが、大半の問題は教科書レベルの基本問題となっています。そのためまずは教科書を利用して全ての範囲の基礎知識を確実に身につけることが対策としては重要になります。最近はグラフに関する問題が出題されていますので教科書で出題されているグラフはもちろんのこと、数値が出てきたときには資料集を利用して関連する数値として理解しておくべきものは無いかまでを確認しておくと良いでしょう。
教科書は基礎的な知識が詰まったものとなっていますが青山学院大学の入試問題に対応するには少し物足りない内容となっている印象を受けてしまいます。そのため教科書だけではなく資料集もグラフ以外の面でもしっかりと利用して対策をすすめることが重要になっています。資料集は基本的には数値などの理解を深めるために利用しておきたいですが、教科書では取り上げられてない細かな内容に関しても資料集には掲載されていることがありますので教科書との差を理解するような対策も良いものです。数値自体を暗記するのではなく、どのような意味があるのかを資料集で理解することが対策としては重要となります。
また教科書レベルの知識は一問一答のような用語だけが問われるものも多く用語集を利用した学習もしておくと良いでしょう。学部個別日程では細かい内容を問うたようなものも多く出題されていて用語集の説明文まで理解しておくようなことが求められていますが、全学部日程であれば文章をある程度読んで理解しておくことによって用語を答える問題の導入に繋がるはずです。
また例年時事問題のようなものが出題される傾向にあります。その年度に起こったことが出題されることもあれば数年に渡り話題となっていることが出題されることもあります。これらの内容は日本国内に限らず海外の情報でも利用されることがありますので普段から新聞などに目を通しておくのも1つの対策となるでしょう。