各科目の学部、学科の科目別勉強方法
英語
満点150点-200点 試験時間 80分
問題構成 問題数 :大問数6
-大問 1 文法・語彙 全問マークセンス式 時間配分目安 10 分
-大問 2 文法・語彙 全問マークセンス式 時間配分目安 10 分
-大問 3 文法・語彙 全問マークセンス式 時間配分目安 10 分
-大問 4 読解 全問マークセンス式 時間配分目安 15 分
-大問 5 読解 全問マークセンス式 時間配分目安 15 分
-大問 6 読解 全問マークセンス式 時間配分目安 15 分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:大問1→ 大問 2→大問3→ 大問 4-6
概要
大問数は近年6題となっていますが以前は5題の年度もあったため過去問を利用するときにはその点に注意してください。解答個数は55問前後となっていますので試験時間80分ということを踏まえると少し厳しいものとなっています。
出題内容として以前は長文読解に重きが置かれていて、文法問題が2題と長文読解問題が3題という構成でしたが今では文法問題の大問が増え長文の設問数が減少したため総合的な英語力が問われるようになったと考えられます。長文を読み解くためにも文法力が必要となるのは間違いないのですが、それよりもさらに正確な文法の知識が身に付いているのかを問われるようになったと考えると良いと思います。
文法問題や語彙力を試す問題としては空欄補充の形式が大問1で多く出題されています。これは基本的な問題が多いので難易度としてもそこまで高いものでは無いでしょう。逆にここで間違えてしまうと他の受験生と差が付くような問題であるとも言えます。続いて大問2と大問3では誤りを指摘するような問題が出題されています。以前はこの誤りを指摘する問題が1題だったのですが今では2題の出題となっています。それぞれの大問において表現上の誤りがある単語などを選ぶ問題や文法などを踏まえて文章中から適切でない文章を選ぶ問題が出題されています。どちらも問われている形式としては同じですが大問2では単語や熟語などのレベルで、大問3では文章レベルで誤りに気づくことが出来るかどうかを問う問題となっています。
長文読解に関してはまず特定のテーマが出題されているということはなく、大問数が3題あることもあり多種多様なテーマが選択されています。2015年度には気候変動に関する問題が出題されているのと同時に、歴史的な問題も出題されていましたし大問ごとにテーマが大きく変わることは多々あるでしょう。ただ、テーマこそ異なるものの文体としては論説文が利用されていることが大半ですので物語が出題されることは無いと思っておいても大丈夫です。
長文読解の問題数が多いので問題の難易度は基本的なものですが時間面で難しく感じる部分があると思います。大問1の基本文法の問題は素早く解くとして、それ以降の文法問題についても早く対応することが求められていると感じます。文法問題としては難しくないですが、文章レベルで誤りを見つけるためにはしっかりと文章を読み取る必要もありますし時間面ではかなり厳しい戦いとなるはずです。
また長文読解問題に関しても文章量はそこまで多くないもののテーマが異なることで読み取るのに時間がかかると予想されます。出題形式がそこまで複雑なものではありませんので文章を素早く読み取って消去法で設問に対応していくことが求められています。
対策
全体的に基本的な問題が出題されていますので教科書レベルの知識を確実にしていく対策が必要です。それに加えて単語の定着やイディオムの定着などの語彙力の強化が必要となります。教科書ではそこまで多くの単語は紹介されていませんのでシステム英単語などを利用して基礎的なものから応用的なものまで幅広く単語を学んでおくことが重要となるでしょう。
文法問題がそれなりの数で出題されていますので単語やイディオムを覚えるのと同時に文法面でも強化していくことが大切です。文法専用の問題集を購入するのでも良いですが、一冊でまとめて学習するのであればNEXTSTAGEなどの文法・イディオム・熟語が一冊になっているものを利用することをおすすめします。問題集ではありませんので知識の定着を確認するには工夫が必要ですが、掲載されている知識の量としては受験に耐えうる十分なものとなっています。この程度の知識が身に付いていればセンター試験を受験する場合にはそちらにも有効活用することが出来ると考えられます。
文法書などを学習した後は何かしらの問題集に取り組むことになると思います。全ての知識が身に付いていれば問題ないのですが大半の受験生は何かしら忘れてしまうものです。そういった覚えられていないものが見つかったときはとにかく単語帳で調べたり文法書で今までに学んだものでは無いかを確認しておきましょう。忘れているのであれば重点的に学習するべきですし、まだ学んでいないものであればその機会に覚えることが大切です。また同じ間違いを繰り返さないためにも分からなかった単語などは専用のノートなどに書き出しておいて後から確認できるようにすることもおすすめしています。
読解問題では文章自体はそこまで難しいものではなく、設問も空欄補充から内容説明、全体要約などの基本的な問題ですので基本的な問題集から利用すると良いです。文法などの学習は上記でも述べたため割愛しますがある程度の学習が完了していれば文章で全くわからないといった一文が出てくることは無いと思われます。とにかく基本的な問題集から、標準的な問題集、そして私立大学受験向けの問題集とステップアップしながら実際に問題に触れること対策としては大切です。設問に取り掛かるのも重要ですが、中央大学では内容の真偽を判断するような問題も出題されていますのでこれを踏まえて各段落を要約してみるというのも対策としては有用です。実際に書き出してみる必要はないですがその段落ではどういったことを述べているのかを把握する練習をしておくことによって過去問などを解くときにその経験が活きてくるようになるでしょう。時間的な余裕があまりありませんので、段落ごとにしっかりと内容が把握できるようになれば文章全体の流れも掴みやすくなりますし短時間で長文読解を進める対策にも繋がります。
数学
満点100 点 試験時間 60 分
問題構成 問題数 :大問数4
-大問 1 記述を必要とする大問 時間配分目安 14分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安 14分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安 14分
-大問 4 記述を必要とする大問 時間配分目安 14分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順 :取り掛かれるものから→見直し
概要
中央大学の数学は例年大問数は4題で全問記述式の問題となっています。試験時間は60分ですが問題は基本的なものが多くなっていますので、数学を選択するような受験生であればそこまで時間が足りないと感じるほどの量も無いと思われます。また問題量に対して解答用紙は余裕がありますし、計算をするようなスペースも余裕を持って用意されていますので計算などは省略せずに正しく書いていけば確実に得点を取れるように配慮されています。
新教育課程になったことで少し出題範囲は変わりましたが基本的に出題される内容は変わっていないように感じます。設問の内容としても指示が的確であり、与えられた問題に対して正確に数値を計算することを求められるような試験問題となっています。基本的には1つの大問にたいして1つの単元から出題されるようにはなっているのですが、ここ数年は大問のうち1題が何かしらの融合問題となっています。方程式と微積分を絡めるような王道のパターンや確率と整数に関する問題など比較的受験生には馴染みがあるような融合問題が選択されていることが多いです。融合問題以外でははやり微積分に関する問題が例年出題されています。最近では確率に関する問題や整数に関する問題が年度を続けて出題されていることもありますので、今後もこの単元から何かしらの問題が出題されることは予想されます。
冒頭でも述べましたが試験時間に対して大問数が4題であっても対応できるような難易度となっています。数学が得意な受験生であれば満点が狙える内容であり、レベルとしては基本問題から標準問題、時折応用問題が含まれることもあるという程度です。大問数が多いので苦手単元が出題される可能性も高くなり万遍なく学習していることは求められているでしょう。
対策
応用問題が一部含まれることもありますが、それでも教科書の章末問題に自力で対応できるような力があれば解けるようなものとなっています。そのため対策は教科書の問題をまずは章末問題も含めて完璧にしておくことが重要です。その過程において公式は暗記するだけではなく教科書などに記載されている通り導出方法までも理解しておくことが大切でしょう。いくら基本的な知識があれば解ける問題と言えども丸暗記するだけでは問題に活かすことは出来ません。教科書での学習においても公式の意味を理解するなどしながら解き進めることを対策としては意識してください。
教科書レベルの対策が終了すればこれを実際に問題演習で定着させていくことが対策として必要です。選択する問題集は難易度の高いものではなく教科書の章末問題レベルまでが掲載されている受験用のものを利用すると良いでしょう。少し難しい問題も掲載されているとは思いますが、そこは力を付けるために無視せずにチャレンジしてもらいたいと思います。また問題集を選ぶときには必ず全問記述式のものを選びましょう。普段から文章を記述しながら回答する対策をしていなければ試験時間内に書ききれなくなってしまいます。問題の内容としては標準的ですので試験時間には基本的には余裕があるはずですが、回答を上手く作れなければそこで時間を要してしまいますので必ず記述する対策はしておいてもらいたいと思います。可能であればこの記述の対策をする際には問題集に記載されている目標時間などを目安に時間を計って解き進めてもらいたいです。理想としては目安時間よりも少し早く終わることですが、最初のうちは難しいと思いますし繰り返し対策をして時間に余裕を持って記述できるようにしておくことが重要です。
また記述力と合わせて計算力も必要となってきます。これも先程と同様ですが計算力が不足していると試験時間の不足に繋がりかねません。計算力に自身がないのであれば専用の問題集などを利用して計算ミスが無いようにする対策も合わせて実施しておくようにしましょう。
物理
満点 100 点 試験時間 90 分
問題構成 問題数 :大問数3
-大問 1 マークセンス式の大問 時間配分目安 26分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安 30分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安 30分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順 :得意分野から順番に着手 →見直し
概要
中央大学の物理は例年大問数が3題で試験時間は90分となっています。設問数に対して試験時間には余裕があるとは思いますが、大問1は選択式のマークセンス方式・大問2と大問3は空欄補充の記述式であるということを踏まえると時間配分は重要になってくると考えられます。基本的には空欄補充の形式となっていますので計算結果を記述したり式を記述するもの、そして知識面で回答するものが中心となっています。ただ年度によっては描図問題が出題されていたり長くは無いものの論述問題が出題されていることもありますので総合的な知識と様々な形式の問題に対応することが出来る力が問われていると考えられます。
出題内容としては概ね例年変わっておらず大問の構成として、電磁気・力学・波動か熱力学といった大問の構成となっています。電磁気と力学に関してはほぼ毎年出題されていて波動と熱力学に関しては熱力学のほうが比較的出題されているような印象を受けることが多いです。基本的には電磁気と力学の問題に重点が置かれているものと考えられますのでここの学力を問うていると思われます。また単独の単元として出題されていることもあるのですが、他の単元も少し交えた融合問題のような位置づけで問題が構成されていることもありますので見慣れないような問題が出題されていると感じることもあるでしょう。基本的には標準レベルの問題が出題されているのですがこういった見慣れない問題などの存在も踏まえるとやや難という評価が適切だと思います。
最近の傾向としては受験生があまりなじみの無いような図が出題されていることが多くなっています。図から読み取った情報を利用してそれを元に問題を解くようなものとなっているのですが、図に見慣れていないものが出題されるせいで焦ってしまう受験生も多いことと思います。またこの問題が実際に少し難しいものとなっているのも曲者です。図からすると難しいのですが、細かく分解していくと実は簡単な知識の組み合わせで解けるような問題となっていることもありますので難しい問題をいかに物理的な知識を用いて解き進めていくことが出来るのかという知識も問われていると思われます。
対策
大問中には難易度の高い問題も用意されていますが全体を見ると標準的なものが大半となっています。そのため教科書を利用して公式を覚える・公式の導入過程を理解するといった対策を進めることが重要です。公式に関しては丸暗記だけでは問題を解くに耐えうる力とならないことも多いですので、導出過程も含めて正しく理解しておくことが特に重要です。もちろん公式だけではなく物理として覚えておくべき用語も合わせて抑えておくことも大切です。空欄補充問題では計算を伴わずに知識だけで解くことが出来るような問題も多く出題されています。難しい計算問題が絡む問題への対策にどうしても目がいきがちですが用語レベルから基礎を固めるようにしていきましょう。
用語と公式の理解が深まれば問題集を利用してその知識の定着度合いを測ることが必要です。ここで対策に利用する問題集はまだ受験レベルの問題集である必要は無く標準的なものを利用するようにしましょう。私の意見としては物理の対策にはなるべく記述の多い問題集を利用するべきであり選択問題の多い問題集はあまりおすすめしていません。ここは個人差があると思いますが問題の傾向を踏まえると正しく記述しながら問題を解き進める力が必要になっているますので記述式の問題集を利用することが望ましいと考えられます。標準的な問題集を解き進めていけば自分の知識の抜け漏れなどに気づくことも出来ますので、ここを教科書などに戻って再度埋めていくことが対策として必要になります。傾向として出題される単元は限られていますが融合問題として他の単元と絡めた問題も出題されることが有りますので基礎知識に関しては抜け漏れなく確実に学習することを心がけてください。
問題集を解き進めるときには計算問題にもしっかりと取り組んでもらいたいと思います。試験時間に少し余裕がありますので計算を高速ですることは求められてはいないと思いますが、場合によってはそれなりの計算力が必要となる問題も出題されています。選択式の問題であればちょっとした計算ミスから異なった選択肢を選んでしまうということも考えられますし、逆にそこで間違いに気づくということもあるでしょう。ですがそういった計算間違いを繰り返してしまうと試験時間にどんどんと余裕が無くなってしまいます。余裕を持って問題に取り組むためにも日ごろから複雑な計算であっても計算用紙などに正しく式を書き出してどうすれば計算間違いをしないのかということも考えながら対策をしてもらいたいです。
対策に関しては過去問の利用も必ずしてもらいたいと思います。通常の入試日程とセンター併用入試とでは出題されている問題の傾向が異なったものとなっています。難易度としては大きな差が有りませんので問題の演習としては利用することが出来ますが、本番の問題になれるという意味では必要な日程の過去問を用意してまずはそちらから対策することが必要となります。
【化学】満点 100 点 試験時間 90 分
問題構成 問題数 :大問数3
-大問 1 マークセンス式の大問 時間配分目安 18分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安 22分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安 22分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安 22分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順 :得意分野から順番に着手 →見直し
概要
例年大問数は4題で1題目がマークセンス式、それ以降の大問が記述式のものとなっています。試験時間は90分と理系の理科であることを踏まえると一般的な時間とはなっていますが内容が少し多くなっていますので時間配分を適切に考えなければ最後まで解ききることが難しくなってしまう可能性があります。
出題形式としては大問1のマークセンス式のものが例年小問集合となっていて理論化学・有機化学・無機化学の様々な単元から出題されている内容を短時間で素早く解き進めることが求められています。ここで時間を必要以上に消費してしまうと後半の記述問題で時間が不足してしまいますので小問集合はテキパキと解けることが重要です。ただ少し問題数は多くなっているものの、マークセンス式の問題ですので知識が定着していれば時間をそこまで消費することも無いと思いますし得点や時間の消費量に差が出る問題であると言い換えることも出来ます。
出題内容としては理論化学と有機化学に関する問題が多く出題されていて、化学式を記述するような問題もが多く出題されています。2016年度の問題の中には条件に沿って変化していく物質の化学式を記述する問題が大問1つぶん出題されていましたので化学式を正しく書ける力が問われているのは間違いないでしょう。またこれと同時に計算力を試すような問題も多く出題されていますのでいかに正確に素早く問題を解き進めることが出来るかというのが勝負の鍵を握ります。
頻出の単元としては理論化学については酸化還元反応に関する知識的な問題から、前述の通り計算力を試されるような酸塩基の問題、化学平衡に関する問題となっています。これらの単元については高校化学のなかでも重要な単元の一つですので疎かにすることは無いと思いますが計算力も試されると認識することが大切です。
有機化学については芳香族をはじめとして高分子化合物についてもよく出題されています。化学式を書かせる問題に絡んで構造決定をする問題が出題されていますので、物質の変化や状況を正しく読み取ることや理解していることが問われているのでしょう。
全体として幅広く出題されていますので苦手単元があると失点を生みやすいような出題形式です。ただ、問題の難易度としては標準か少し難しいという程度ですので全く手を付けられないといった問題が出題されることは無いはずです。繰り返しになりますが計算力が試される問題が多いですので融合問題も含めて計算で時間を消費しないことが大切となります。
対策
全体的に標準レベルの問題が多くなっていて、教科書で基礎知識を身に付けてからさらに演習を重ねていくことが対策としては大切です。無機化学が単独で出題されることは少ないですが、小問集合や融合問題の中で利用されることは多々ありますので教科書レベルの知識は確実に抑えておくことが大切となります。教科書に掲載されている内容は本文を理解することはもちろんのこと、実験に関してもその意味を理解したり、グラフなどが掲載されているときはどのような値がグラフ化されているのかを理解するようにしておきましょう。グラフは出題されるとは限らないですが値を読み取ったり、実験に絡めて学習するということは化学としては基本ですので教科書の理解を深めるためにも必要な対策です。
教科書レベルの知識が身につけば問題集を用いて対策するようにしましょう。化学に自信がありますのであれば受験用の記述式問題集を利用してもよいのですが、そこまでではなければ選択式も混ざっているような標準問題集を利用して知識の定着を図りましょう。全ての実験が教科書に掲載されているわけではありませんので問題集を利用してどのような実験やどのような解きかたがあるのかを知っておくことが化学では大切です。そこまで複雑な実験が出題されているわけではないですが、受験生が見たことがないものが出題される可能性もありますので実験問題に対する取り組み方などは標準的な問題集で対策をしておくのがよいでしょう。ただ標準的な問題集を利用した場合でも最終的には試験問題を見据えて記述式の受験用問題集への対策へ切り替えることが必要です。
単元としては有機化学で構造決定など複雑な問題が出題されていますのでここを重点的に学習しておくことが望ましいと考えられます。有機化学は高校の学習をベースとしているとどうしても受験前まで学習が終わらない部分が出てきてしまいます。学習の基本は学校での学びですが、ここに関してはやむを得ないので自力で予習を踏まえながら問題演習を進めていかなければ間に合わないでしょう。特に有機化学に関する設問は比較的難しいものが多いため、標準的な問題集を早めに終わらせて受験用問題集に早く切り替えることが他の受験生に差を付けられるかどうかの境目となるはずです。
化学的な知識を身に付けるのと同時に計算力の向上も必要です。計算が複雑な問題は1-2問ではなく数多く出題されています。逆に計算問題が出ればその計算は複雑であると思ったほうがよいぐらいになっています。化学の計算は数値的なものも多いですので、計算用問題集などを利用して計算力の向上を目指しましょう。化学独自の考えとして有効数字というものもありますので、ここに関しては問題集を利用しながら対策していけばよいと思われます。
生物
満点 100 点 試験時間 90 分
問題構成 問題数 :大問数5
-大問 1 マークセンス式の大問 時間配分目安 14分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安 18分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安 18分
-大問 4 記述を必要とする大問 時間配分目安 18分
-大問 5 記述を必要とする大問 時間配分目安 18分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順 :得意分野から順番に着手 →見直し
概要
例年大問数は5題で、大問1が小問集合に関する選択問題、それ以降の4題が記述式の問題となっています。試験時間は90分ですが大問が5題あり出題範囲も広範囲となっていますので試験時間的に余裕はないでしょう。大問ごとの時間配分を適切に考えているのかということも問われている内容の一つだと言えるような構成となっています。また記述式の問題の中には論述問題も含まれていますので文章を正しく書ける、まとめることが出来るという力も問われています。
大問1の小問集合に関しては選択式の問題ということもあり知識・用語の定着が十分であれば比較的スムーズに解けるものが多くなっています。逆に知識が不足していれば簡単に得点差が付いてしまう大問でありますので幅広く知識が備わっていることが問われているといって間違いないでしょう。この傾向は小問集合に限った話ではなく試験問題全体を通じて幅広い生物の知識が問われるものが多くなっています。
全体的に幅広く出題されているのが特徴とはなっているのですが、その中で頻出単元としては遺伝情報に関するものが多くなっています。これについで生殖やタンパク質、動物の反応に関するものが出題されています。出題形式としては知識を問うような記述問題もありますが、生物的な考察力を試される論述問題が含まれています。また生物であっても中央大学の理科の傾向として計算が多いというのも特徴となっています。生物で必要な計算の知識というのは限られたものとはなりますが、計算が複雑であったり公式をそのまま利用することは出来ないようなものが出題されていますので計算問題には注意して取り掛かる必要があるでしょう。
問題は全体的に標準かやや難となっていて、設問やリード文自体も長めになっていることから問題の理解に時間が必要です。実際に問題を解くのに使用できる時間は少し短くなってしまうということも理解し、短時間で問題を解き進められることが全体的に求められています。
対策
論述問題など難しいところが目立つような教科とはなっていますが基本的な問題、標準的な問題が多く出題されていますのでまずは教科書レベルの学習を確実にすることが大切です。教科書の内容は基礎的知識としてどのような問題も必要となりますし、本文のみならず注釈に関しても必要な内容として対策しておくことが大切でしょう。大問数が多く出題範囲も非常に広くなっているのが特徴ですので、それに対応できるように抜けもれなく教科書レベルの知識は確実に身につけておくようにしなければなりません。また用語を丸暗記するだけではなく用語集なども併用することによって、それぞれの用語に対する理解が深まり論述問題への対策へも繋がるようになっています。
ただ、このような基本的な知識の定着だけでは試験問題に対応しきることは出来ません。そのため知識の定着をさらに深めるためにも標準的な問題集を進めていくようにしましょう。基本的な問題集を利用しても良いですが試験問題を踏まえると物足りないので、標準的な問題集を利用してわからない部分を教科書に戻って復習するようが学習を進めたほうが効率的な学習であるといえます。逆に標準的な問題集があまり分からないのであれば基本的な学習がまだ足りていないと考えられるでしょう。標準的な問題集を繰り返し学習して知識が確実なものとなれば受験用問題集に切り替えて応用問題や記述問題の対策を進めていくことが大切です。
生物的な対策以外に必要なことが論述の対策と計算力の向上です。例年生物では60文字程度の論述が出題されているのですが、この論述は基本的に文字数が不足するようなものとなっています。そのため適切なキーワードを用いて完結に文章を記述することが出来なければあまり得点できないものとなっていて、得点差は付きやすい問題であると考えられます。生物に関して論述問題が多い問題集はあまり発売されていない印象もありますが、自分の学習状況を踏まえてなるべく論述問題の多い問題集を利用するようにしましょう。ただ対策に関しては60文字程度の記述が出来れば十分ですので100文字などの長い記述に積極的に取り組む必要は無いと思います。
論述と合わせて計算力の向上も対策していきましょう。生物の問題はあまり計算が出題されていないような印象があるかもしれませんが、中央大学では積極的に計算問題が出題されています。他の科目で数学の対策をするのと合わせて短時間で正確に計算を終わらせることが出来るように対策していきましょう。
国語
満点100 点 試験時間 60 分
問題構成 問題数 :大問数3
-大問 1 現代文 ほぼ全問マークセンス式 時間配分目安20 分
-大問 2 現代文 全問マークセンス式 時間配分目安20 分
-大問 3 古文 全問マークセンス式 時間配分目安17 分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順 :大問3→ 大問 1→大問2
概要
例年大問数は3題となっていて現代文から2題、古文から1題の構成が続いています。試験時間は60分となっているのですが、全体としての文章量は少し多くなっていますので問題は正確に素早く解けることを求められていると考えられます。ほぼ全問マークセンス式となっていますので本文読解にさえ焦らなければ時間的には足りないということにはならないと考えられます。現代文に関しては大問1に書き取り問題が含まれていて、この問題のみ記述問題となっていますので注意が必要です。
現代文については評論からの出題が多くなっています。年度によっては随筆が出題されていることもありますが小説から出題されていることはありません。大問1では書き取り問題が出題されているほかは特殊な問題は出題されておらず、内容説明や空欄補充といった問題が中心となっています。ただ設問の作り方に中央大学らしさが現れているものがありますので、ここに関しては過去問などを利用して慣れておかなければ焦ってしまう部分です。現代文の2題ともに正誤判定をする問題が出題されていて、こちらの問われ方も少し特徴的なものとなっています。問題構成の慣れとともに正誤判定問題に関しても事前に慣れておくことが望ましいと考えられるものです。
古文に関しては物語からの出題が多く受験生に馴染みのあるものから少し珍しいものまで出典に選ばれています。どの文章においても設問は基本的な問題が中心となっています。文法問題はもちろんのこと、口語訳の問題なども出題されていますので品詞分解など基礎知識が正しく理解できているかが問われている問題だと言えます。最近では文章中に和歌が含まれている問題が出題されていることが多くなっていますので、これは傾向として続いていく可能性が十分にあります。古文は和歌が含まれているかどうかで一般的に難易度が異なってきますので和歌に関しても基礎知識が身に付いていることは求められていると考えましょう。
難易度としては評論が多いため少し読みづらいかもしれませんが標準的なものとなっています。本文が長いので時間的には少し大変かもしれませんが設問としては分かりやすいものが多く用意されています。文章量に圧倒されずに落ち着いて問題に取りかかれば十分に高得点の狙える試験問題と言えます。
対策
現代文は評論が中心として出題されていますので独特の文体に慣れておくことが大切です。評論文は全体的に論理的な文章構成がされていますので、これに慣れておく対策をしていなければ非常に読みづらいものとなってしまうでしょう。逆に評論文は独特の文章構成があるわけですので、慣れていればどのようなテーマの評論文が出題されたとしても文の構成からどこが筆者の主張であるのかなどが理解しやすくなります。
評論の特徴としては筆者の主張を視点や言葉を変えながら何度も説明して読者を納得させるというものがあります。そのため繰り返し述べられていることを言い換えている部分は無いか、同意の言葉は文中に存在していないかを意識しながら文章を読み進められるように対策することがはじめは重要です。これに慣れておくと筆者が主張したいこと、反対意見、他人の意見の引用などが非常に文章から読み取りやすくなります。また選択式の問題ですので選択肢には言い換えられた言葉が利用されている可能性もあります。文章中に書かれていたことがそのままの言葉ではなく言い換えられていることに気づくことが出来ればそれも得点のチャンスに繋がります。選択肢の判定を進めていくためにも文章中で繰り返し述べられていることは言い換えなども含めて確実に抑えられるようにしておきましょう。
こういった評論文の解き方は選択式の受験用問題集、センター試験の過去問、中央大学の過去問を利用して対策していくことが望ましいです。中央大学の問題は少し長くなっていますので初期は標準的な難易度の受験用問題集を利用しても良いでしょう。この時も前述のような読み方は忘れないようにしてください。センター試験の過去問に関しては中央大学よりもやや難しく感じるものも多いです。そのため時間を測定して問題を解くのであればセンター試験での配分よりも少し長めにしてみるなどの調節をしても良いでしょう。
現代文には漢字の書き取り問題も出題されていますのでこちらの対策も忘れないようにしてください。どうしても選択式の問題集ばかりしていると漢字を忘れてしまいます。書き取りの対策は別途問題集を用意するなどして個別にすることが大切です。
古文は出典こそまちまちであるものの出題内容としては標準的です。そのため教科書レベルの単語や文法について正確に暗記することから対策は始めましょう。古文は現代文以上に接続詞や助動詞、助詞が理解の鍵となります。これらの知識なくして文章を正確に読み取ることは出来ませんので丸暗記するぐらいの学習をしておきましょう。
古文に関してはそこまで長い文章が出題されませんので標準的な受験用問題集の古文で対策すれば良いと思われます。出来れば文章中の傍線から品詞分解して文法の知識を試すことが出来るようなものを選んでおきたいです。古文は文章に慣れておくということや古典的な知識も付いているほうが有利なものですので短くとも様々な文章に触れておくことが理想的な対策です。闇雲に数を増やすのではなくしっかりと問題を解きながらも、問題を解くだけではなく文章を模範解答なども用いて理解しておくことが有意義な対策となります。
古文には和歌もよく出題されていますのでこちらのついても基本的な文法から確実に抑えておきましょう。
日本史
満点100点 試験時間 60 分
問題構成 問題数 :大問数4
-大問 1 全問マークセンス式 時間配分目安 14分
-大問 2 全問マークセンス式 時間配分目安 14分
-大問 3 全問マークセンス式 時間配分目安 14分
-大問 4 全問マークセンス式 時間配分目安 14分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順 :取り掛かれるものから→見直し
概要
例年大問数は4題となっていて全問マークセンス式となっています。回答数は50問前後となっていますので出題内容と試験時間が60分であることを踏まえると試験時間は不足することが多いです。空欄補充や下線部に対して用語を答えるような問題が多くはなっていますが、並び替え問題や正誤判定問題など時間が必要となるものも出題されていますので時間配分には注意が必要です。
出題の内容は時代としての区切りが年度ごとに異なるのが特徴的です。最近では古代から中世までが1つの大問になっていることが多いのですが、それ以降の年代については年度ごとにばらばらになっています。ただ近代や近現代が重視される傾向が最近では見られそれぞれが独立した大問として少し細かいところまで問われることが増えてきています。2015年度以降では近代以降の問題で回答数の半分以上を占めるようなこともあり今後もこの傾向が続くと予想されています。戦後に関する問題も増えていますので近代以降の学習の中でもこういった部分が特に重要視されていると考えることが出来るでしょう。基本的に幅広く出題されていますので苦手な時代を作らないということが求められていると言いかえることも出来ます。
分野別で見てみると文化史や政治史が出題されることが多くなっています。ただ2015年度以降では総合問題として出題されている大問が多かったのに対して、2014年度以前は政治史などが独立した大問として出題されていましたのである程度出題形式の変更があるかもしれません。総合問題となるとどういった分野から出題されているのかが分かりにくくなりますが現状としては政治史、文化史、経済史といったものが頻出となっています。
最近では史料を用いた問題が増えてきており総合問題が出題されるときにはどこかの設問に史料が含まれていることも多くなっています。ただ史料として出題されているものは受験生が対応できないようなものではありませんのでそこは安心しても大丈夫です。基本的な知識を踏まえてしっかりと史料が読み解けるかが問われているだけであり、難解な史料を読み解くことは求められていません。
部分的に深い内容の問題が出題されていることがありますが大半は標準的な問題です。問題文中のみならず選択肢にも細かな誤りを含めたものが用意されていることもありますがこちらも数が少ないのでそこまで気にしなくても良いと思われます。内容としては満点も狙えるようなものですが、試験時間に余裕が無いことにだけは注意してください。
対策
基本的な問題や標準的な問題が多くを占めているため教科書を用いた学習が対策の中心となります。教科書に書かれている内容は全て覚えるぐらいの対策が必要であり、本文だけではなく図表や年表を整理しながら覚えたり注釈に関しても全て目を通しておくことが重要です。また教科書を用いて用語を覚えていく対策も重要ですが、一歩踏み込んだ対策として用語集を併用した対策も有用です。山川出版社などが発行する用語集はそれぞれの用語に関して細かい説明が記述されています。こういった用語を文章で学習するという対策は細かい、深い知識の定着という側面だけではなく関連する歴史上の出来事との関連性も見出しやすくなりますので非常に有用な対策であると考えられます。
また図表や年表を始めとして史料に関しては教科書の学習と同時に資料集も利用した学習が必要となります。教科書では資料に関して細かな記述を載せることがスペース的な問題やその他の問題から難しくなっています。この問題を解消するためにも史料集を利用して教科書に載っているものでもさらに知識を深めておくことが対策として必要です。また史料集にしか掲載されていないようなものも多々ありますのでこちらについても対策することが必要となります。史料の学習を深めておくことは史料問題の対策になるだけではなく、日本史の根本的な理解にも繋がることが多いです。史料として学習すると同時に根本的な理解を深める対策でもあると捉えると良いでしょう。
最近の傾向に沿った対策としては近代以降の学習をしっかりと済ませることが大切です。どうしても近代は教科書を前から進める学校での学習では最後の方になりがちであり学習量が少なくなってしまいます。そのため対策をしていなければ苦手意識のある受験生が多いような印象を受けています。確かに近代以降も内容は決して少なくは無く負担が増えてしまうのは間違いありません。ただその状況は他の受験生においても同様のことが言えますので近代史以降についても詳細な問題に耐えられるように意識的に対策をしてもらいたいと思います。
世界史
満点100点 試験時間 60 分
問題構成 問題数 :大問4
-大問 1 記述式とマークセンス式 時間配分目安14 分
-大問 2 記述式とマークセンス式 時間配分目安14 分
-大問 3 記述式とマークセンス式 時間配分目安14 分
-大問 4 記述式とマークセンス式 時間配分目安14 分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順 :解けるテーマから→見直し
概要
大問数は例年4題となっていて全ての大問において記述式とマークセンス式が併用されています。解答個数の合計は概ね50個を超えるようなことが多くなっていますので試験時間が60分であることを考えると完答するのも難易度が高いと考えられます。
出題内容としては大問が4題用意されていることもあり、西洋史と東洋史がそれぞれ1題ずつと総合問題が2題という出題となっていることが多いです。大問の中に違った地域の問題も含まれている融合問題のようなものが出題されていることもありますので全体的に見てみると西洋史が少し多いような印象を受けます。西洋史に関してはやはりヨーロッパからの出題が多く、東洋史に関しては東アジアや中国といった特徴の強い地域から出題されていることが多いです。
時代としては年度によって偏りがあることもありますが、基本的にはバランスよく古代から近代まで出題されていることが多いです。部分的には近代以降の現代史から出題されているものもありますが数はそこまで多くはなくテーマ史の一部として現代史が利用されているという認識出来るものばかりです。こういった状況を踏まえると比較的手薄になりやすい現代の学習よりも歴史的な事柄が多数発生している古代から近代の学習が十分に出来ているのかということが問われていると考えることが出来ると言えます。
分野としては政治史に関するものが多くなっています。古代の政治に関するものや政治と革命などに関するものが出題されていてこの分野は頻出の分野と言えます。ただ、政治史が中心となっているだけであり文化史や経済史に関する問題も多く用意されていますので必ずしも政治史に対応できれば良いというものではありません。ここ数年でもヨーロッパに関する文化史や経済史の問題が出題されていましたので注意が必要です。
世界史の問題は記述問題が用意されていることもあり問題としては試験時間も踏まえると難しいものです。また選択式の問題の中にも複雑な選択肢で受験生を悩ませるようなものが用意されていますので試験時間内に問題を終わらせることは相当に難しいかもしれません。
対策
詳細な知識を必要とする問題も用意されているのですが大半は基礎的なレベルです。そのためまずは教科書を中心として学校で習うような知識から着実に身に着けていくことが重要となるでしょう。教科書の内容は本文のみならず注釈に関しても内容理解することに努め抜け漏れを作らないことが大切です。また図表に関しても直接的な問題が出題されていることは少ないものの知識として抑えておけば十分な対策となるでしょう。ただ史料に関する細かな知識を問うような問題は出題されていませんので、知識を深める一環として利用することが対策としては重要であると思われます。必要以上に史料にこだわるようなことはしなくても大丈夫です。
こういった基礎知識の定着に関しては記述問題も出題されていますので実際に書いて覚えるということも必要です。私立大学は全問マークセンス式の問題が出題されていることも多いですが中央大学の場合には記述問題も含まれていますので実際に漢字などは書いて学習し、なんとなく覚えているけれども解答用紙に正しく記述できないということは無いようにしなければなりません。基礎知識の定着にあたっては教科書のみならず用語集も併用するとより効果的な学習となります。中央大学には正誤問題も出題されていますので用語を丸暗記しただけの知識では対応することが出来ないこともあります。そこで用語を覚える際は用語集を併用して文章で理解しながら覚えるということを意識的に対策に取り入れてもらいたいと思います。
文章以外の地図や年表、その他史料に関してはそこまで注意深く学習することは必要なくしっかりと内容を抑えておく程度で良いでしょう。ただ都市の位置や歴史的な事件が起こった場所を答えさせるような問題は出題されたことがありますので教科書に出てくる地図や史料集で確認を指示された地図などは理解しておくと良いでしょう。
概要でも述べましたが中央大学では文化史に関する問題もそれなりに多く出題されています。文化史は受験生にとって量も多く疎かにしてしまいがちな単元となっています。授業などでも積極的には扱われないこともありますが、そういう単元だからこそ出題されやすいということを肝に銘じて対策を怠らないようにしてください。