英語
満点150点 試験時間 90分
問題構成 問題数:大問数5
-大問 1 文法 マークセンス式 時間配分目安 13分
-大問 2 文法・語彙 マークセンス式 時間配分目安 14分
-大問 3 長文読解 マークセンス式 時間配分目安 18分
-大問 4 長文読解 マークセンス式 時間配分目安 18分
-大問 5 長文読解 マークセンス式 時間配分目安 18分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:大問1,2→大問3,4,5
概要
出題形式は2014年度まで大問数4が取られていましたが2015年度に関しては大問数5題となっていました。そのため過去問を利用して対策するときには大問ごとの時間配分を現在のものとは変えてみるなど工夫した対策が必要です。基本的には大問数4題で落ち着いていると考えられるのですが、今後も構成の変化がある可能性もあり注意は必要です。全ても問題がマークセンス式ではありますが試験時間に対して設問数は多く、時間との厳しい戦いとなるでしょう。
出題内容としては長文読解が3題出題されています。題材となる内容には特に偏りも無く様々な内容が出題されています。受験生が読みやすい内容が中心に選ばれているため、文章は長いものとなっていますが問題に必要な部分と必要では無い部分が分かりやすくなっています。文法問題が出題される場合は空欄補充や語句整序が出題されていますが、これらの問題は長文問題の中に包括されている場合もあります。この場合は長文問題が大問として4題用意されて、その中に空欄補充、語句整序から内容説明や主題の把握といった長文問題で王道の問題が用意されます。
文章は長いものもありますが読解の難易度としては標準だと思います。設問は文法問題の有無にも変わりますが、長文問題に対しては暗記だけで解けるものから文章をしっかりと読み解いていかないと理解出来ないものまで幅広く用意されています。これは試験において点数差がある程度生まれるように考慮して作られていると考えられます。試験時間に余裕は無いので長文問題に対する内容理解をスムーズに対応していかないと完答することが難しくなる可能性があります。文法や構文そして語彙に関しては難しものは出題されていませんので、こちらの問題を素早く終わらせてなるべく内容理解に時間を割けるようにしなければなりません。
対策
文法問題が出題されていることもありますが、基本的に対策するべきは長文問題に対応することです。長文問題に様々な形式の問題が含まれているという法政大学の傾向を踏まえると、まずは長文読解を進めながら色々な問題に対応する応用力を身に着けていくことが大切であると考えられます。長文読解にいきなりチャレンジすることも出来ますがまずは問題集などを利用する前に、語彙や文法は教科書レベルで学習できているのかどうか確認しましょう。どんな標準的な問題集を利用しても教科書レベルの知識が無ければ歯が立ちません。一旦は教科書レベルまでの知識を確実なものとして、そこから問題集の利用と間違えた単元の穴埋めを進め行くことが大切です。
長文の読解に関しては法政大学の出題文字数なども踏まえて500単語程度のものを利用すると良いと思います。市販されている問題集はある程度単語数が記載されていると思いますので、450-500単語程度のものを利用するようにしましょう。いくつも問題集を買うのではなく、買った問題集を2-3回解いてみて確実に理解できるところまで対策してください。このときに解答などに全文訳やそのヒントが載っている問題集であればなおさら良いです。問題集は一部分しか設問になりませんが、そのほかの部分も理解できていることが望ましいです。そういった設問となっていない部分に関しても理解が促進されるような問題集が理想です。
また長文読解の中には内容の真偽を判断するようなものが出題されています。これは内容が理解できていれば正答できるものなのですが、限られた時間の中で文章をすべて理解するというのは難しいことです。これに関しては上記で利用したような問題集が終了すれば、私立大学向けの問題集などを購入して内容理解や要約に取り組んでみることが対策となります。
これらの問題について最終的には過去問で対策することが重要です。過去問にはある程度の傾向が見られていますので数年分解いてみることでどのような問題が出題されるのかが理解できることと思います。真偽問題についても主題の理解についてもある程度は傾向がありますので、その傾向に沿った問題の解き方をすることが大切です。
数学
満点100点 試験時間 90分
問題構成 問題数:大問数4-5(受験学科ごとの指示に従って解答)
-大問 1 全問マークセンス式 時間配分目安17分
-大問 2 全問マークセンス式 時間配分目安17分
-大問 3 全問マークセンス式 時間配分目安17分
-大問 4 全問マークセンス式 時間配分目安17分
-大問 5 全問マークセンス式 時間配分目安17分
-大問 6 全問マークセンス式 時間配分目安17分
-大問 7 全問マークセンス式 時間配分目安17分
※詳細な配点は現在公表されていない。5題回答する場合の目安時間。
■おすすめ回答順:取り掛かれるものから→見直し
概要
数学に関しては受験する学部によって回答する問題が異なっていたり、出題内容が異なっていたりするため間違った問題に取り掛かることが無いように注意が必要です。問題が配布された際にどの問題を解くべきかは理解できると思いますので本番ではそこまで注意する必要が無いかもしれませんが、自宅で学習するときには今まで出題されていないタイプの問題に取り掛かることは無いように気をつけましょう。試験時間に関して概ね文系が60分で回答数が6題、理系が90分で回答数が5題となっています。全ての問題がマークセンス式ではありますが、数値を答えるような問題だけではなく語群から必要なものを選択してマークするような問題も出題されていますので、どのように答えれば良いのかには注意しましょう。
出題内容としてはそれぞれの単元から万遍なく出題されています。文系数学に関しては2次方程式や図形といった応答の問題から確率や数と式といった分野までも出題されています。微積分やベクトルといった文系数学の中でも苦手意識を持つ者が多いであろう単元も出題されていることがあります。
理解数学に関しては微積分以外の問題が少し多くなっています、以前は行列が出題されることも多かったのですが、今では数列とベクトルに関する問題が多くなり微積分は1-2題にとどまるような出題となりました。ただ、出題されている微積分の問題に関しては少し難しいものも含まれていますので、しっかりと対策しておかなければいけないでしょう。
全体的にはレベルはマークセンス式であることも踏まえると標準的では無いかと思います。基本的な問題で受験生全員が答えるような問題に、一部得点差が付くような難しい問題が含まれていると言えるでしょう。ただ計算が複雑な場合もあり試験時間を踏まえると分かっているのに答えにたどり着けないということが発生しうる可能性は否定できないので注意が必要です。
対策
問題の多くは基本から標準レベルの問題ですのでとにかく教科書から対策を始めていくので問題は無いでしょう。教科書にも基本的な問題から章末問題などの比較的難しい問題まで幅広く出題されていますので、これらの問題を解法を含めて確実に理解することが大切です。内容の丸覚えでも教科書の問題は解けるのですが、ここでは一歩踏み込んで解法を根本的に理解しておくことがその後の対策や入試本番に繋がります、公式などであれば導出過程が教科書で細かく説明されていますので、それを利用して知識の定着を図りましょう。
大問数が多いので基本的な知識が万遍なく出題されています。大問の中でも後半は少し難しい問題も出題されていますので得点差が付くこともあるとは思いますが、問題の前半で間違えていては他人に差を付けられるだけです。そのため教科書レベルの問題を学習する際には苦手分野を作らないように、最初は幅広くすべての分野に対しての学習が必要です。ここである程度の得意・苦手の判断が出来れば苦手分野から先行して対策していくことになります。
分野としては幅広い対策が必要ですし加えて計算力や思考力も必要となります。特にマークセンス式の数学では途中経過が評価されませんので計算間違いをすれば大きな失点に繋がります。これだけは絶対に避けなければならないことですので、計算ミスをしないような計算用紙の使い方などを自分なりに見つけておくことが大切でしょう。時間的な余裕は無いかもしれませんが、焦って計算間違いをすることが無いように、後から計算結果を見直せるように計算用紙を組み立てるということも必要な力です。
過去問を利用しながら計算力などを鍛えていく必要もありますし、それ以前に問題集を利用して計算力を高めていくということも考えなければなりません。問題集を選ぶときには関東私立を対象としたマーク式の問題集を選ぶと良いでしょう。基本的な知識は多くなっていますが、ある程度は問題演習を重ねないと実践的な解釈や解き方が身につきませんのでこれも疎かには出来ません。
国語
満点100点 試験時間60分
問題構成(文学部日本文学以外) 問題数:大問数3
-大問 1 国語常識 記述式とマークセンス式 時間配分目安15分
-大問 2 現代文 記述式とマークセンス式 時間配分目安20分
-大問 3 現代文 記述式とマークセンス式 時間配分目安20分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:大問1→大問2→大問3→見直し
満点100点 試験時間90分
問題構成(文学部日本文学) 問題数:大問数5
-大問 1 国語常識 記述式とマークセンス式 時間配分目安15分
-大問 2 現代文 記述式とマークセンス式 時間配分目安18分
-大問 3 現代文 記述式とマークセンス式 時間配分目安18分
-大問 4 古文 記述式とマークセンス式 時間配分目安17分
-大問 5 漢文 記述式とマークセンス式 時間配分目安15分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:大問1→大問5→大問4→大問2→大問3→見直し
概要
出題形式としては例年変わらずに大問1が国語常識、大問2-3が現代文、文学部日本文学科のみが回答する大問4-5に古文と漢文が出題されています。大問1-3は共通の問題となっていますのでその点は間違えないようにしてください。問題はマークセンス式で答える部分と記述式で答える部分が混在していますので、それぞれの設問に対してどのように回答するのかには注意する必要があります。
国語常識に関してはあまり耳にしないような言葉かもしれませんが、熟語やその意味を問うような問題や慣用句に関する問題が出題されています。また文学史に関するものが出題されていることもありますので、教科書などで取り上げられている知識が身に付いているのかということが問われていると言えるでしょう。
現代文に関しては評論文が選択されることが多くなっています。出題ジャンルは比較的文化と科学に関するものが多いとは思います。現代文は意外にも選択式のものが多くなっていますので落ち着いて対応すればそこまで難しいものではありません。ただ出題されている内容が抽象的なものであったり、設問の選択肢が抽象的な表現であるなど一筋縄では解けないような問題も出題されているので注意が必要です。また文字数制限付きの内容説明が出題されているときは難易度が高いです。
古文に関しては有名なものが出典として選ばれていることが多いため、一度は見たことがある文章が出てもおかしくないでしょう。設問も古典の問題としては基本的な文法に関する問題から、語彙力を問う問題と口語訳の問題が多くなっています。文学史が出題されることもありますので、国語常識と合わせて古典の知識も持っておいた方が良いでしょう。
漢文に関しては出典に偏りは無く幅広い時代から幅広い内容のものが出題されています。ただ内容が難しいというわけではなく、どのような問題が出題されても漢文の基礎知識があれば対応できるようなものとなっています。
文学部日本文学科以外では現代文に比較的時間が割けますので、抽象的な設問が多くともしっかりと読み解いていくことが出来ると思います。ただ、文学部日本文学科に関しては古文と漢文の設問も多めになっていますし記述問題もありますので試験時間に関しては厳しいものとなるでしょう。試験時間面と記述問題の難易度が高いことを踏まえるとやや難しい試験であると考えられます。
対策
国語常識というあまり他の大学では大問として出題されていないものが出題されていますので、ここは短時間で正確に回答できるように対策が必要です。この対策に必要なものは私の中では一つであり、学校などでも配布される国語便覧を利用しましょう。教材としてはかなり分厚いのですべてを暗記することは現実的ではありませんが、これを利用すれば分からないことはすべて解決出来ると思えるほどの文学史や語彙に関する情報が記載されています。普段から分からないことがあれば便覧を辞書のように利用することで少しずつでも知識の定着が図れるでしょう。
現代文は比較的抽象度の高い問題が増えていますのでこういった対策をしてもらいたいです。とはいえどもなかなかこれを対策することは難しいですので、問題集で対策するよりも雑誌や新聞などで文化や科学に関する記事が掲載されているものを読んでみることをおすすめします。設問がありませんので内容が理解できているのかを確かめる術は無いのですが、受験生が苦手意識を持ちやすい部分に関して対策できますので良いのでは無いかと思います。文章自体にはこういった新聞などで慣れながら、問題の対策としては私立大学向けのマーク式が中心となる問題集で演習していけば良いと思います。現代文は最終的には過去問を利用して短い時間で法政大学の出す難解な選択肢を読み解くということをしなければなりません。この選択肢の読み解きは他の問題集ではなかなか出来ない部分でもありますので過去問を利用しましょう。
古文は教科書レベルの基本的な知識を身に着けておくことが重要です。語彙力を高めておくことや、助動詞などの複雑な文法までも確実に覚えておくことが得点への近道です。また敬語に関する問題も例年出題されていますのでこちらも対策しておきましょう。これらのことを踏まえて最終的に問われることは内容説明や全体把握です。問題こそ難しく思えますが、基本的な知識があれば対応できるものですのでしっかりと語彙力を増やすことと助動詞などを間違った解釈をしないようにする対策が重要です。
漢文は教科書レベルの基本的な文法などが多く出題されています。白文をしっかりと書き下すことが出来る、そして意味の理解も出来るということが対策として出来ていれば第一関門は突破できているでしょう。さらには語彙力を高めていくことや副詞などの詳細を理解していくことである程度暗記で対応できる問題は得点できるようになります。その後は問題集を利用して漢文の文章展開に慣れておくことが対策として重要です。
地理
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 記述式 時間配分目安22分
-大問 2 記述式 時間配分目安22分
-大問 3 記述式 時間配分目安22分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:解けるテーマから→見直し
概要
文学部(地理)を対象に出題されているのがこの地理です。大問はここ数年3題が続いていて、選択式ではなく記述や論述の問題が出題されているという他の私立大学にはあまり見られない特徴があります。
出題内容として一つの大問に対して大きなテーマが一つ設定されているものとなっています。融合問題のようにいくつものテーマを組み合わせているものではなく一つのテーマに対して知識がどこまで身に付いているのかということが問われていて、設問を解き進めていくと誘導のように深い知識まで問われるような構成となっています。
毎年1-2題の大問には論述問題が出題されていますし、統計表やグラフを利用した問題も毎年のように出題されてます。これらの問題は純粋に地理の知識を持っているかということだけではなく、それらの地理の知識を利用して論理的に文章書くことが出来るのか、あるいは知識と統計などを組み合わせて地理的な結論を出すことが出来るのかということが問われた問題であると考えられます。
論理的に地理の知識を融合させて解き進めるような問題はありますが、選択問題に関しては基本的・標準的なものが出題されていますので総合的な難易度としては標準的なものでしょう。論述問題に時間を割くことを踏まえると基礎問題は短時間で解き終わる必要がありますし、そういった意味では少し難易度が上がってしまうかもしれません。論述問題が得点を左右する部分でもありますので、ここになるべく時間を割けるようにすることが求められている試験となっています。
対策
論述問題がありますが、基本となる知識は教科書レベルの内容です。地形図が出題されたこともありますので教科書と地図帳を併用しながら基本的な知識をまずは確実にしていくことが大切でしょう。その過程において論述問題対策のために地理用語集などを利用して地理用語を文章で理解するということも同時に進めてもらえれば良いと思います。統計表やグラフも毎年出題されていますのでこれに関しては日本国勢図会などのデータがまとまっているものが学校から配布されていればこれを利用して把握しておくことが対策として重要です。地理は日本のみならず世界が対象となり学習すべき範囲は多いですが、特徴のある部分から順に学んでいくようにすればよいでしょう。地形図に関しても同様に土地の特徴を活かした有効活用や、典型的な地形などが出題されていますので特徴のある部分から順に目を通していくと理解が捗ると思います。
教科書レベルの基本的な知識が身に付いていれば選択問題に関しては十分に対策ができていると考えます。そのため基礎知識の定着後は論述問題の対策が必要不可欠でしょう。論述問題は基本的な情報がうろ覚えでは歯が立たないことや書いたつもりでも得点にあまりならないということが十分に予想されます。大切なことは指定された文字数でどれだけのキーワードを入れ込むのかということです。地理用語的な観点から文章中に入れ込むべきキーワードというものは存在しています。これを確実に入れ込んだ答案を書かなければ得点にはならないわけです。しかしこのキーワードを入れた文章を書くということは一筋縄ではいかないことも多々あります。地理の記述が多い問題集を購入し、「キーワードが見つかるか」・「キーワードを含んだ文章が書けるか」・「文字数は条件を満たしているか」という三段階構成で論述力を高めてもらうのが一番の対策であると言えます。