各科目の学部、学科の科目別勉強方法
英語
満点100点-200点 試験時間 75分
問題構成 問題数:大問数5
-大問 1 長文読解 マークセンス式 時間配分目安 17分
-大問 2 長文読解 マークセンス式 時間配分目安 17分
-大問 3 会話文 マークセンス式 時間配分目安 13分
-大問 4 文法・語彙 マークセンス式 時間配分目安 12分
-大問 5 会話文/文法 マークセンス式 時間配分目安 12分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:大問3→大問4→大問5→大問1→大問2
概要
例年大問数は5題で固定されていて試験時間は75分となっています。全問マークセンス式による選択式の回答となっていて記述問題は含まれていいません。立教大学の英語に関しては全ての学部や全ての日程において類似した問題が出される傾向があります。そのためどの日程を受験する場合でも過去問の年度や日程にはそこまでこだわりを持って選択する必要は無いでしょう。逆に年度や日程をまたいでも同様の傾向で出題されている問題も多いため、対策するときには受験する日程にこだわらずに過去問を利用できるものとなっています。
問題は前半2題が長文読解となっています。基本的に文章は論説文が選択されていて、随筆や物語が出題されていることはほぼありません。長文は出題の中心となっていることもあり内容説明から主題の理解や同意表現といった文法的な部分まで幅広く出題されています。パラグラフごとに内容を理解させるような問題が多くなっていて、選択肢も受験生を悩ませるようなものも多くなっています。長文の出題難易度としては標準的なものでありますが、本文が若干長めになっていることと試験時間を考慮すると長文はやや難に分類されると言えるでしょう。求められているのは少し長い文章を確実に読み解ける力と、それを持って設問の細かな間違いを指摘しながら最適なものを選択する力です。
後半3題の出題は年度によって若干異なり、会話文が2題で問題が構成されていることもあれば文法や語彙が2題で構成されていることもあるため注意が必要となっています。出題内容は空欄補充が中心となり文法問題の中には適語補充や語句整序が出題されていることもあります。問われている力は基本的なものが多く、英語の基礎的な力が確実に身に付いていることが重要視されているようです。基礎的な問題ではありますがここで時間を消費してしまうと長文読解に影響が出るため、結果としては問題を素早く認知して正しい答えを見つけ出す力も問われていることになるでしょう。会話文に関しては文法的な知識で対応できる問題から会話文独特の言い回しなどを理解していないと対応できない問題まで出題されています。会話文は比較的受験では見落とされやすい部分ではありますが、大問として出題されている以上広範囲な英語力がと言われていると言わざるをえないと思います。
対策
長文が比較的長いもので出題されているためこれらの対策も必要とはなりますが、まずは確実に得点できる文法や語彙の部分を強化することから始めるべきです。教科書レベルの知識を文法としては身につけたあとは「システム英単語」や「英単語ターゲット1900 or 1400」などの単語集を利用して語彙力を増やしていくことが重要となります。単語帳のレベルによっては多少立教大学で必要とされているものを超えてしまうようなレベルのものも掲載されているため、必ずしも全ての単語を覚える必要は無く場合によっては途中の章で終了して最初から確認し直すという対策でも問題はないでしょう。単語の難易度に付いて判断が付かなければ担当教員などにアドバイをもらうのも良いと思います。単語と同時に学んでおいて貰いたいのは熟語であり、これも覚えていれば直接点数になるような問題が出題されている部分です。これはテキストにこだわらず英熟語が掲載されているものを覚えれば良いでしょう。文章として覚えるのであれば「Next Stage」を利用すれば良いですし、持ち運びなども考えると「英熟語ターゲット 1000」などを利用してもレベルとしては問題ありません。
上記の基礎的な知識の定着に伴って長文読解の対策に望んでください。長文は比較的長いものが出題されているので時間を気にしながら問題を正確に解く対策が必要となります。同日程に限らず他の日程の過去問も利用しながら文章量や設問量に慣れるのも同傾向が続く立教大学では対策として有用です。過去問がそこまで多く集まらないのであれば、同程度の長文が出題されている問題集を一冊完璧にするような対策が必要です。また文章の難易度は長めであってもそこまで難しいものである必要はありません。基本的には辞書を使用しなくても分かるレベル、意味が思い出せなくとも単語帳で見た覚えのあるレベルの単語が出題されているもので対策すべきでしょう。選択式の問題しか出題されていないため、回答に必要な情報は本文に隠されています。そのことも踏まえてパラグラフ単位で確実に意味を抑える練習をしてください。
また例年会話文に関するものが出題されているのでこちらも文法書などを利用して独特な表現を抑えておくべきです。立教大学では口語表現を多用した会話文が出題されていることもあり、知識が無ければ直訳できないものも多々あります。そういった状況に陥ってしまうと基調な得点源が失点の嵐となってしまうため、失点を避けるためにも口語表現と王道の返事の組み合わせといった独特な表現は覚えておくように対策してください。
数学
満点100点 試験時間 60分
問題構成(理学部数学・物理以外) 問題数:大問数3
-大問 1 小問集合 時間配分目安26分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安26分
-大問 3 記述を必要とする大問 時間配分目安26分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:取り掛かれるものから→見直し
満点100点-250点 試験時間 75分
問題構成(理学部数学・物理) 問題数:大問数2
-大問 1 記述を必要とする大問 時間配分目安35分
-大問 2 記述を必要とする大問 時間配分目安35分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:取り掛かれるものから→見直し
概要
理学部(数学・物理)以外で出題されている共通問題は例年3題で大きく変更されたことはありません。概ね全ての年度で大問1が空欄補充形式の小問集合で形成されていて設問数は8問で構成されていることが多いです。空欄補充形式の問題とは小問を含めると問題数は多くなっていますが教科書の例題問題・章末問題程度の問題が中心となっていて難易度は標準的です。記述に時間を掛けるためには設問数が多めになっているのでこの小問集合をいかに早く解き切れるかが勝負の分かれ目と言えそうです。
小問集合以外の記述式問題は例年問題を解き進めていくことで最後の設問に回答できる誘導式のものが出題されています。ここは問題の難易度を調整するための誘導であると考えられ必要以上に問題の難易度が上がらないようにする配慮であると考えられます。数は少ないが証明に関する問題や計算が複雑となる問題など理系に対して出題するような問題が出題されたこともあるため基礎問題が中心ではありますが蔑ろに出来ないのが立教大学の数学でしょう。
理学部(数学・物理)では記述式の大問が2題となっていますが試験時間を鑑みても非常に余裕があり落ち着いて取り組めるものばかりとなっています。数学Ⅲからの出題が中心となっていて、試験時間にも余裕が有ることから微積微分の複雑な計算を伴うようなものが出題されていることがあります。計算力も含めて標準よりもやや難しいものが出題されはいますが、試験時間が長いため数学が得意な者はほぼ満点に近い点数が取れる可能性があり獲得点数を大きく左右するような印象はあります。
過去問に関しては全学部日程も個別日程も大きな傾向の差が生じていないためどちらも共通して利用すればよいでしょう。ただ、数学に関しては急教育課程の変更により行列などの問題が出題されなくなっているので、2014年度より前のものを利用する場合には間違って対策しないように注意してください。
対策
どちらの問題に関しても基本的な事項が中心となって問われています。これらの基礎知識は教科書を用いて学習することはもちろんのこと、教科書レベルの問題集を用いて実際の問題として学習することも重要となってきます。受験対策用の問題集を利用するのも悪くはないが、まずは学校で配られる問題集など教科書に沿ったレベルの問題で対策することが望ましいでしょう。また共通問題の場合には小問集合が幅広い単元から出題されていることから苦手分野を作ってしまうと少しずつ失点しかねない。また小問集合で悩んでしまうと記述問題に割く時間が減ってしまうためどのような問題でもとりあえずは取り掛かれるような知識の定着はしておいてもらいたいと思います。理学部を受験する場合は数学Ⅲが中心とはなりますが、その背景にはこれらの基礎知識が必要となることを忘れずまずは教科書レベルの知識が正しく身に付いているかは確認するクセを付けてください。
教科書レベルの問題集が確実なものとなれば立教大学レベルの受験用問題集を利用して対策すると良い。この時の問題集の選び方でありますが私立大学用の問題集を選ぶときは全てに取りかかれば良いが、そうではない総合的な問題集を利用する場合は全ての問題にとかかる必要は無いでしょう。立教大学の場合は基礎的な問題が中心となっていて奇問や難問が出題されていることはほぼありません。そのため難易度の高すぎる問題で対策をしても時間のムダになってしまうことがあります。そのような対策をするのであれば声聞集合のような小さな問題が多く掲載されている問題集を利用したり、計算力向上のための計算問題集を利用した方がはるかに対策とはなるでしょう。
また、問題集と合わせて対策には過去問を十分に利用してください。個別日程や全学部日程を問わず概ね問題のレベルや傾向は類似したものとなっています。市販されている過去問では過去数年分しか掲載されていないことも多いですが、最低限このようなものを利用して時間配分の練習・設問の作られ方の把握・記述問題で書くべき内容の把握を対策としてください。
化学
満点 150点 試験時間 75分
問題構成 問題数:大問数5
-大問 1 記述式とマークセンス式 時間配分目安14分
-大問 2 記述式とマークセンス式 時間配分目安14分
-大問 3 記述式とマークセンス式 時間配分目安14分
-大問 4 記述式とマークセンス式 時間配分目安14分
-大問 5 記述式とマークセンス式 時間配分目安14分-
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:得意分野から順番に着手→見直し
概要
例年大問数は5題で少し多くなっていますが試験時間は75分あり試験時間と問題のバランスは取れていると思われます。問題はマークセンス式のものと記述式のものが併用された形となっていて、回答形式のバランスは年度によって多少異なります。また記述式のものの中には単語や構造式・化学式、反応式といった科学的なものを問うものが中心となっていますが、過去には論述問題が出題されたこともあり受験生を悩ませるものとなっています。また計算問題の出題も増えてきている傾向となっていて、ここ数年で出題の傾向こそ変わらないものの出題される問題のバランスは変更される可能性があるため注意が必要となっています。
出題内容としては大問1が化学全般に関する総合問題となっていて、それいがいの大問で理論化学・無機化学・有機化学がそれぞれ問われるような構成となっています。最近はそれぞれが独立した大問になっているだけではなく、大問の中に理論化学と無機化学が融合して出題されるようないわゆる融合問題が確認されるようになってきており問題の見かけ上の難易度は少し上がってように感じる。しかしながら、問題のテーマや設問の内容に関しては教科書と教科書レベルの問題集で取り上げられているものが大半であり試験時間を無視すればそこまで難しくは無いでしょう。論述問題などが出題されると少し試験時間的には厳しいものとなるかもしれないですが、基本的には余裕を持って全問に対応できる内容となっているはずです。
非常に幅広くテーマが選択されているため頻出と言えるものは少なくなっていますが、理論化学であれば化学結合や中中和反応、酸化還元といった有名なテーマが選択されることが多いです。また無機化学に関しても金属イオンや酸化物の反応、金属の沈殿といった教科書で実験が取り上げられて資料集などでその内容を学習したであろうものが中心に出題されています。有機化学が出題の中心となっている大学も多い中で立教大学は有機化学をそこまで重視していないのが特徴であり、比較的理論化学とそれを利用した融合問題が多く見られている。有機化学であれば物質の性質や異性体といったこれも基礎知識が問われる問題が出題されていて、官能基の性質など暗記部分が問われ構造体推定などの複雑な問題は出題されるものの高難易度のものが出題されていないのが特徴です。
対策
複雑な問題が出題されていないことからも分かるようにまずは教科書レベルの問題を確実に解けるような知識の定着が対策として必要です。教科書に書かれていることを覚えるためには教科書を用いた学習を日頃から徹底することが重要であり、なんとなく覚えて問題集を解いてみるような学習では効率が悪いものとなってしまう。確かに問題集を利用して自分の弱点を見つけることは重要な対策ではありますが、化学に関しては暗記する内容も多いこともありまずは教科書を自信を持って覚えたと言えるところまでは根を詰めて対策してもらいたいと思います。しっかりと暗記が完了すれば教科書レベルの問題集を利用して演習と抜け漏れ知識の発券に務めることが何よりの対策となってきます。
基礎レベルの知識を学習するにあたり特に注意してもらいたいのは化学反応式の理解と有機化学に関する理解です。前者に関しては設問においては化学反応式を書かせる問題が頻出となっています。重要なものを暗記しておくことも対策としては悪くはないが基本的には自分で式を作り出して導出する力を身につけることが対策として必要となるでしょう。特に酸化還元反応に関する問題も多く出題されていることから化学反応式を導き出す練習はしておいてください。後者に関しては出題の中心とはなっていないものの、出題される問題は他の単元に比べると多少クセの有るものが出されることもあります。教科書レベルの反応や官能基の性質は理解しておいてもらいたいし、有名な糖・タンパク質・アミノ酸など高分子化合物に関しても把握しておくと良いでしょう。難問と呼ばれるようなものが出題されないのが立教大学の特徴とはなっていますが、有名な構造決定問題や異性体の特徴・推定については対応できるように対策しておくことが重要です。
生物
満点100点 試験時間 75分
問題構成 問題数:大問数5
-大問 1 記述式とマークセンス式 時間配分目安14分
-大問 2 記述式とマークセンス式 時間配分目安14分
-大問 3 記述式とマークセンス式 時間配分目安14分
-大問 4 記述式とマークセンス式 時間配分目安14分
-大問 5 記述式とマークセンス式 時間配分目安14分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:得意分野から順番に着手→見直し
概要
過去大問数は4題か5題のどちらかとなっていて過去問などを利用してみると全体的な設問数は変わらないものの大問数は異なるということを感じるはずです。解答形式は私立大学らしく記述式とマークセンス式が混在しているものであり、記述式の問題としては論述問題から計算を必要とするような問題まで例年複数の問題が出題されているのが特徴です。記述問題には高難易度といえるような問題は出題されていないが、一部ではやや難しい単語やテーマを扱っているものがありますので生物の根本的な理解が出来ているのかが問われるようなものが多くなっています。
年度によって大問1が総合問題となっていて、生物の幅広い単元から出題される小問集合のようなものとなっています。計算問題や論述問題がここで出題されることもありますが、近年の計算問題は多少易化してきた傾向があり過去問などを利用すると多少難易度の差を感じることがあるかもしれません。試験時間こそ余裕はないものの全体的に落ち着いて解けば確実に点が取れるような標準レベルの問題が多くなっています。
出題内容としては遺伝や細胞に関する問題が頻出となっています。そのほかにも体内環境や動物の反応など高校生物において基礎知識として持っていて当たり前のテーマが利用されていることが多いです。これはどの日程においても言えることでありますので標準レベルの学習を確実なものにしておいてください。
対策
教科書レベル・標準レベルの問題が中心に問題が構成されていてこれらの問題で失点しないための対策がまずは重要となります。教科書の内容を覚えるだけではなく、基礎的な単語に関しては用語集などを利用しながら根本的な理解が出来るようにしておくことが望ましいです。立教大学の生物では教科書レベルで重要な単語や内容、実験が出題されていることも多く教科書で太字になっているなど強調されている部分は確実に理解しておいてください。
教科書レベルの基礎知識の定着に合わせて問題集を利用してもらいたいが、対策としてはなるべく重要な語句を覚えたつもりにならないように記述式問題集を利用することが良い。初期から選択式の問題集を利用するのも悪いわけではないですが、前半に学習した内容を選択式問題集では忘れやすいのが事実です。こういった問題集を利用していると覚えたつもりになりやすいため、なるべく記述式の問題集を利用しておくと学習の基礎が築けるはずです。また最近は複雑な問題は減ってきたものの生物にしては計算問題が多く出題されているのも特徴となっています。この問題の対策として計算力を高めてもらうのと同時に、生物として暗記しておくべき公式やその公式の使い方はしっかりと学んでおいてください。方程式を立てて解を求めるような問題から単位計算だけで乗り切れるような問題までありこれらは過去問を利用してどのような問題が出題されているのかを理解することが重要となります。
国語
満点100点-200点 試験時間 75分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 現代文 記述式とマークセンス式 時間配分目安25分
-大問 2 現代文 記述式とマークセンス式 時間配分目安25分
-大問 3 古文 記述式とマークセンス式 時間配分目安21%
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:大問3→大問2→大問1→見直し
概要
国語の問題は例年3題で構成されていて現代文が2題と古文が1題です。入試要項にも記載されていますが漢文の独立問題は出題されていないのでその点は理解しておいてください。出題形式は記述式とマークセンス式とは記載したものの、大半の問題はマークセンス式による回答となっています。記述する内容としては現代文であれば感じの書き取り問題・読み取り問題であったり古文であれば口語訳問題が大半です。試験時間は長いようで設問数をと本文量を考えると実は余裕の無いものであり、しっかりと時間配分を気にしながら問題に取り掛からないと意外と時間切れになる可能性があります。
現代文の出題に関しては評論が2題出題される状況が続いていて、出題される内容に関しては近年少し幅広い分野から選ばれる傾向となってきています。ただ受験生には馴染みの薄いようなテーマが選択されている場合でも文章自体は読みやすく配慮されていることが多く、設問に取り掛かる中で本文の理解がより深まるようなこともあるのが特徴です。設問は傍線部などの内容説明が中心とはなっていますが空欄補充や真偽判定などの問題も出題されていてセンター試験を受験している者であればスムーズに取り掛かれるものばかりです。漢字の読み取りと書き取りに関しても毎年出題されていますがこれもセンター試験で対策していればそこまで心配は無いでしょう。
古文に関しては物語が中心に出題されています。現代文と同様に古文も多少問題文自体は長くなっているものの多いですが、必要以上に悩むような複雑な文章ではなく基礎的な力があればスムーズに対応可能な内容となっています。設問に関しても文法や語彙力を問うだけの問題から記述を必要とする口語訳と内容説明などが中心となっています。どの問題も鍵になる部分が本文に隠されているのが特徴であり、古文独特の背景知識などを駆使して推測するようなものはほぼ出題されません。
対策
現代文は評論文が中心に出題されていることもあり、標準的な問題集の評論文からまずは対策してください。現代文に関しては問題の大半が選択式の問題であることも踏まえて問題集での対策時も選択問題が多い問題集を利用しても特に問題は無いと思われる。ただ、選択式の問題集で対策する場合にはなんとなく選択肢があっているという答え方では意味がなくどこが間違っている・どこが正しいということを選択肢ごとに評価できてはじめて意味のある対策となるので注意してください。立教大学の設問では指示代名詞の内容を説明させるような問題も出題されていることから、確実にパラグラフ単位で文章を理解するそしてそれらをまとめて文章全体を理解するという読み取り方を対策してください。
一般的な問題集で対策できればセンター試験の問題集や他の私立大学の過去問を利用して演習をしてみると良いでしょう。センター試験の問題に関しては近年少し受験生にとっては難解なものが出題されたり、設問もかなり複雑なものが出題されているので必要以上に悩むのであれば避けた方が良い。ある程度区切った時間内で正誤は問わず思い通りの回答が出来るようにすることがまずは大切となります。特に私立大学の国語では積極法よりも消去法で問題を解くことが多くなっています。どこが本文のどのような内容に反しているのかということが正しく説明できるぐらいには選択肢に関しても読み解く練習をしてください。
古文では基礎的な暗記していれば対応できる問題も多く出題されています。そのため教科書レベルの単語と文法の定着は最低限必須の対策となっていることは言うまでもありません。文法や語彙に関しても受験生が特に間違いやすいような動詞や活用の複雑な助動詞、判別を間違いやすい助動詞が中心に出題されていて、いかに基礎知識が身に付いているかが試されています。教科書レベルの問題集で構わないので、文法は確実に一冊仕上げて自信を持てるようにしておくことが大切です。
過去問以外で問題の対策をする場合には敬語・代名詞などの設問が多いものを利用することをおすすめします。立教大学では主語や目的語を保管して口語訳する問題が出題されているためこのような文章の把握によって正しい口語訳を導き出すような対策をしておいてもらいたいからです。またこのような問題は敬語の問題の対策としても有用であり、文章に明記はされていないものの発言の主を正確に読み取って正しく敬語を口語訳する力なども対策で身につけてください。
日本史
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数2
-大問 1 記述式とマークセンス式 時間配分目安27分
-大問 2 記述式とマークセンス式 時間配分目安27分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:取り掛かれるものから→見直し
概要
例年大問数は2題であり1題目は比較的古代のから近世までの内容が2題目は近世から現代までの出題が多くなっています。マークセンス式問題が多いが記述問題となっている部分もあるため正確に記述する力も問われています。また最近では問題数少し減少したこともあり試験時間に対して余裕が生まれましたが、2013年度以前の過去問を利用していると問題数が今よりも10題程度多いので時間配分の差が生まれるなど注意が必要となります。出題されている内容や傾向については年度や日程をまたいで類似したものとなっているため問題数の違いにだけ注意すればどの日程のものを利用しても問題ないと思われます。
出題内容はリード文が出題されていて、それに沿った内容を空欄補充の形式で完成させていく問題と下線部が与えられておりそれに関連する問題を解くもので構成されていることが多いです。この出題形式も年度や日程を問わず類似したものが出題されているため大きな傾向の差は無いといって問題ないでしょう。
出題内容については大問ごとに大雑把な区切りはあるものの、大問の中では特定の時代に特化している傾向は確認できていません。そのため幅広く日本史の力を身に着けていることが問われているのでしょう。さらに出題されている分野に関しても特段偏りが無く、比較的政治や経済、外交に関する問題が多い印象は受けるものの幅広い内容を問うている総合問題であると考えます。
問題数に余裕が出来たこともあり設問で受験生を悩ませるような問題が増えてきています。消去法で臨んでも最終的には二択で迷うようなものも多くなっていて、多少は難易度が上がったような印象も受ける。教科書で扱われている内容には違いないですが、年度によってはあまり知られていない内容が出題されていることもありますので注意が必要です。
対策
多少は難易度の高いものが出題されているとは言えども基本的には教科書の内容を理解することが対策としては重要です。年度によっては史料問題が出題されていることもあり、教科書の内容とそこに掲載されている史料については確実に理解しておいてもらいたいと思います。また史料集などを利用して知識を深めると共に、年表などの時系列で物事を整理できるものもよく確認しておくことが対策としては有用でしょう。これは例年年代配列の問題が出題されているからであり、物事や事件が起こった年数や前後関係を確実に把握しておくことが求められているからです。全ての年数を覚えておくことが理想でありますが、最低限前後関係は理解しておくことで全く手が出せないという問題はなくなると思われます。教科書での学習時も史料集を交えた学習時も歴史的な因果関係や前後関係には特に注意してください。
問題はマークセンス式が半分以上を占めていることが多いため実際に記述しないで暗記だけしようとする受験生が見受けられます。立教大学は記述問題も出題されているため日頃から記述の対策をしていないと正確に漢字を記述したりすることは不可能です。また人間は覚えたつもりになりやすいため、マークセンス式の問題であろうとも実際に紙などに書いて覚えることを徹底してください。教科書や史料集で学習する時もただ単に文章を読み進めるだけではなく、不安な漢字は立ち止まって書いて覚えてみる、あとから見返せるようにしておくなどの対応が必要となるでしょう。問題のレベルは教科書で取り扱われているようなものが大半であるため、日頃から練習していればどうしても書けないというものは出題されないはずです。
問題集を利用するよりも知識の定着が見込めればあとは過去問を徹底的に対策するのが良いでしょう。日本史に関しては年度や日程を問わず同様のレベルで似た傾向の問題が出題されています。市販されている過去問は数年分しか掲載されていないことも多いため日程の異なるものを利用してみるなどして対策してください。
世界史
満点100点 試験時間 60分
問題構成 問題数:大問数3
-大問 1 記述式とマークセンス式 時間配分目安18分
-大問 2 記述式とマークセンス式 時間配分目安18分
-大問 3 記述式とマークセンス式 時間配分目安18分
※詳細な配点は現在公表されていない
■おすすめ回答順:解けるテーマから→見直し
概要
年度の古い過去問を利用していると大問数が2題となっているものがありますが近年は大問数が3題で固定されています。試験時間が変わらずに大問数が増えたことにより設問数が増えていることが注意点です。多少の差はあるものの最近の出題内容と設問数では試験時間にはあまり余裕のあるものではなく、見直しなどに時間を残すことも考えるとある程度は素早く問題に取り掛かることが重要となります。解答形式はマークセンス式が多くなっているものの記述式も出題されているためただ単に知識を持っていることを求められているのではなく、知識を正しく他人に伝えられるかということまで問われているようです。年代に絡む問題が多く出題されていたり、地図を利用する問題も数年に一度は出題されているためこの点も把握しておいたほうが良いでしょう。
出題内容としては東洋史に関わるものが一題、西洋史に関わるものが一題、そして両方の地域を複合的に出題させる問題が一題となっていることが多いです。それぞれの地域において特に出題されているというはなく、複数年度で問題を評価すると幅広く万遍なく出題されていることが特徴となっています。また時代についても同様に偏りが少なく幅広い年代を対象として出題されているものがほとんどです。これらの面では傾向があるとは言いづらく世界史を全体的に学んできているかどうかが試さえる問題と言えるでしょう。
出題分野については多少の偏りがあり政治や外交史が中心となっています。それに加えて頻出の分野としては経済史に関わるものであり、文化史などが出題されていることもあります。現代と絡めたような問題が出題されることも増えてきたため、教科書レベルの内容が出題されるものの、最近起こったことを把握しているかどうかがテーマ選択として試されているようなこともあります。
それらを含めても出題されている内容はほぼ教科書レベルのものであり、設問数が多くなっているものの世界史を得意としている受験生であれば満点が取れてもおかしくないような設問です。少し難易度の高い問題を混ぜることによって得点にバラツキが出るように考慮された良い問題であり、世界史が得意な受験生から苦手な受験生まである程度の差が見られるものでしょう。
対策
設問の大半は教科書レベルのもので構成されています。そのため教科書をまずは確実に理解することが対策としては何よりも重要となります。教科書の理解が完璧であれば最低限の失点は免れることが出来るような問題が用意されているため、まずは教科書と史料集を併用して基礎知識の定着を図ってください。教科書だけでは理解しにくいことがあれば用語集などを利用するとより内容を理解しやすくなるはずです。
基礎知識の定着を図るときに気をつけてもらいたいのは地域ごとに学習すること・テーマ史も理解しておくこと・現代史も学んでおくことの3点です。年度によって出題される地域は差があるものの多少深掘りした特定の地域を取り扱う問題も出題されています。こういった問題では年代を直接問われるような問題が出ることもあるため、前後関係の理解だけではなく実際にその物事が起こった年代、場合によっては月日まで覚えておくことが重要となります。また逆に近年では東洋史や西洋史といったものではなくそれら全体を取り扱う問題も出題されています。こういった問題は個別の知識だけを対策していては対応できないものとなるので幅広く教科書と史料集を利用して関連付ける学習法を取り入れることが対策として重要となります。
過去問を利用して基本的には対策することが重要です。一部地図に関する問題や短文論述に関する問題が出題されていて今後も数年に一度はこれらの問題が出題されることが見込まれるため、ここに関しては過去問以外も利用しながら対策を進めてもらいたいと思います。ただ頻出と言えるほどにはなっていないため、過度な対策は限りある時間の中で必要かと問われるとそうではないです。過去問が年度や日程を問わず類似した問題を出題しているので、基礎知識が確実なものとなったあとは時間配分なども考えながら過去問で対策することが最も受験に直結する対策となっています。