私立入試 センター問題を利用するメリットとデメリットについて
私立入試 センターを利用するメリットとデメリットについて
1、センター利用入試制度とは
センター利用入試制度とは、センター試験の結果を使って大学に出願できる制度のことを指します。大学はより多くの生徒が入学する機会をふやすために、これらの制度を導入しており、2015年度入試では525校で行われました。
センター利用には2種類存在し、センター試験の結果だけを使うタイプと、センターの結果と大学のテスト結果の2つを合わせるタイプがあります。
センター試験の結果だけのタイプは、自分のセンター試験番号を願書に書き、送るだけで入試ができます。
一方センターと大学試験の結果を合わせるタイプは、センターの点数を受けた後に、実際大学へ入学試験を受けに行きます。
2どんな学校に出願できるのか
都内の私立大学では100校ほどに出願することができます。
有名な大学では、明治大学、青山学院大学、立教大学、東京理科大学などがあります。
明治大学の文系学部では東京大学や早稲田大学を受験する人が併願したり、東京理科大学の理系学部では慶応や国立大学を受験する人が併願したりしています。
注意点としては、各大学によってセンター利用入試の呼び方が変わることがあります。
ある大学ではA方式と呼ばれていたり、別の大学ではC方式と呼ばれていたりするので入試要項をよく確認してから出願しましょう。
3、センター利用入試のメリット
3-1、センターの結果だけで複数の大学に出せる
センター試験の結果だけで複数の大学に出願することができるため、大学に合格できるチャンスが増えます。特に制限はないので、自分が行きたい学部がある大学を中心に出願することも可能です。
2次試験前に進学先を確保できるので、精神的に余裕をもって入試を進めることができます。私の場合、私大の薬学部のセンター利用入試を2校利用していました。
3-2、2次対策へ時間を確保できる
センター試験を受けた後には、第1志望への勉強はもちろんしたいですが、どうしても第2、第3志望校へ向けた勉強もしなくてはなりません。
第1志望が国立の場合には、テスト形式が変わる場合が多いです。国立校は記述が中心ですが、私立の場合にはマーク形式になる傾向があるので、第1志望への勉強時間がへってしまいます。
このような理由から、センター利用入試で第2、第3志望校を抑えることができれば、非常に多くの勉強時間を記述対策用に確保できます。
3-3、自分のセンターの結果や立ち位置が把握できる
国立校の入試はセンター試験と個別試験の2つを合わせて争われます。
このことから、センター試験の結果をある程度把握しておくことが重要になります。もちろん自己採点をしますが、試験中は焦っていることもありどうしても実際の点数と異なる場合も多くなりますし、周りの結果が分かりません。
これらのことから、センター利用入試の結果を基準として、自分の位置を把握することができるので、2次試験にたいしてどれくらいのモチベーションで臨むかを決めることができます。
例えば、東京理科大学薬学部のセンター利用入試は、難関国立薬学部が多く受験します。
このセンター利用入試に合格できれば、センターの結果は周りと比べても相対的に高い方であるということが分かるので、余裕を持つことができます。
逆に、合格できなければ、有利な状況ではないので2次試験で大きく逆転しなければならず、より力を入れて勉強しなくてはならないことが分かります。
4、センター利用入試のデメリット
4-1、倍率が上がる
センター利用入試の大きなデメリットとしては、受験者数が多くなってしまうことにあります。
本当に合格したい人もいれば、とりあえず滑り止めが欲しい、興味本位で出してみた、など様々な人がいます。
これによって受験者数が増えることから、倍率が大きく跳ね上がります。
また、滑り止めの人はより上の大学を目指している場合が多く、センターの点数も高くなるので、競争率が増し合格しにくくなると言えます。
4-2、入試の戦略が大きく変わる危険性もある
ここまで、センター試験の結果が使えるほどの点数であることを前提として話をしてきましたが、大きく失敗してしまう場合も十分に考えられます。
例えば、東京理科大学薬学部はセンター合計が少なくとも8割以上ないと合格は厳しいと言われていますが、大失敗をして6割しか取れなかったということがあったとします。
プランではセンター利用でとりあえず進学先を確保する予定だったのにどうしよう、ということは考えられます。
この場合は、全力で私立の一般入試勉強や、2次試験勉強に取り組むしかありません。
センターの結果が悪くても、逆転することも可能ですし、一般ならば合格できるでしょう。
5、まとめ
このようにセンター利用入試は、様々なメリットがあります。
このメリットを最大限に利用し、デメリットも頭に入れながら自分の思い通りの結果が得られるよう頑張っていきましょう。
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