早稲田大学理工学部どんな大学ですか?難易度は?勉強法は?卒業生に聞いてみた。
■早稲田大学理工学部を目指すメリットとは?
早稲田大学理工学部(基幹理工・創造理工・先進理工)はほかの私立大学と比較して勉強するための環境がかなり整っています。各研究室に割り当てられている予算がそこそこあるので実験器具等の設備に不自由することはありません。もちろん、ほかの理工系の大学にいってもそれなりの研究は可能ですが、予算がたくさんあるからこそ取り組める実験が数多く存在するのも事実で、それを考えると将来的に博士号を取ったり研究者を目指したりするのであれば早稲田大学理工学部はとてもオススメの環境だと言えます。また、研究室に配属されている教授やスタッフの数が多いのも特徴のひとつで、その分だけかなり手厚い指導を受けられるのもメリットです。基本的には国立大学と比べて私立大学はたくさんの学費を支払うことになります。それこそ、理工学部ともなればその金額は年間で軽く100万円を超えます。せっかく高いお金を支払って大学に通うのですから少しでも自分にプラスになるような学生生活を送りたいと考えるのが普通であり、それを踏まえると早稲田大学理工学部はそれにぴったりの環境です。
■早稲田大学理工学部に合格するのは簡単?
結論から言って、早稲田大学理工学部に合格するのは簡単ではありません。もちろん、東京大学へ合格するのに求められるような特別な才能が必要なわけではなく、きちんと努力をすればすべての人にチャンスはあります。とは言え、この『きちんと勉強する』という部分は口で言うほど簡単なことではなく、早稲田大学理工学部を第一志望にするのであれば計画的にコツコツ知識を積み上げていく必要があるでしょう。知識がまったくゼロの状態から一年程度で合格できるほど甘い学部ではありません。
■早稲田大学理工学部に合格するためのポイントとは?
早稲田大学に合格できる確率を上げたいのであれば英語がキーポイントになります。早稲田大学理工学部では英語・数学・理科2科目の計4つが試験範囲に設定されていますが、このなかで最も差が付きやすいのが英語だからです。数学や理科は試験時間がそこまで厳しくないので余裕を持って解答することができ、その結果として受験生の多くがきちんと得点してきます。これに対して、英語は課される分量に対して試験の時間が非常に短く、すべての問題を解ききって終えるためにはかなりの国語力が求められます。毎年当たり前のように時間切れになる受験生が続出するため、英語でしっかりと高得点を取れるとライバルに大きな差をつけられます。
■早稲田大学理工学部に効果的な英単語対策とは?
基本的には市販されている英単語帳を完璧にすれば大丈夫です。現在発売されている英単語はそのほとんどがシリーズ化されているため、それらをきちんとマスターしておけば語彙に関しては問題ないでしょう。『システム英単語』や『速読英単語』などいろいろな出版社からさまざまなタイプの英単語帳が発売されていますが、最終的に到達できるレベルに関してはそこまで違わないので自分にあったものを使用すれば大丈夫です。しかし、早稲田大学理工学部にはほかの大学にはない特徴がひとつだけあります。理工学部の試験では科学に関する長文を読解問題として出題すケースがとても多く、そのなかには普通の高校生が習わないような専門的な英単語が当たり前のように登場します。もちろん、前後の文脈から推測するという方法で意味をつかむことも可能ですが、時間がかかってしまうのを考えるとあらかじめ対策をしておくのもありでしょう。そこでオススメの単語帳が『リンガメタリカ』です。リンガメタリカは速読英単語と同じように長文読解を通して語彙を増やしていくタイプの単語帳ですが、最大の特徴は取り扱っている英文が学術的なものばかりだという点です。例えば、最近話題のクローン技術に関する英文があるなど、かなり専門的な作りになっています。これを使って専門的な英単語をあらかじめ覚えておけばその分だけすらすらと英文を読めるようになりますし、結果として試験当日に余裕を持って回答することができます。
■早稲田大学理工学部に効果的な英文法対策とは?
早稲田大学理工学部ではいわゆる『重箱の隅をつつくような難問』がたくさん出題されます。なかにはネイティブスピーカーも知らないであろう高度な文法問題もあり、これらをすべて正解するためにはかなり時間をかけて対策しないといけません。しかし、数学や理科も勉強しなければいけない受験生にとって、英文法にたくさん時間を割くのは難しいはずです。それを考えると『Next Stage英文法・語法問題』あたりで基本的な知識を押さえる程度にとどめておくのも作戦としてはありです。前述した難しい問題は自分だけでなく多くの受験生が解けないため、トータルで見るとそこまで合否に影響を与えません。ですから、きちんと基礎を固めておくだけでも十分に戦えます。もちろん、時間的に余裕があるのであればもっと高度な文法問題集に手を出してみてもいいでしょう。ちなみに、少しレベルの高い文法問題集なら『英文法ファイナル問題集』あたりがオススメです。いずれにしても、英文法の対策をするのであれば現時点でのレベルと残り時間とをよく見比べた上で戦略を立てるのが大切です。
■早稲田大学理工学部に効果的な長文対策とは?
早稲田大学理工学部の英語ではセンター試験や東京大学などと比べるとそこまで速読力を求められません。しかしながら、安定して高得点を取るためには速読力が不可欠です。何故かと言うと、速く読み終えることができればその分だけ見直しに割ける時間が増えるからです。このやり方なら分からなくて飛ばした問題を後からじっくり解くことも可能ですし、ケアレスミスを減らすことで余計な失点を防ぐ効果も期待できます。この速読力を身につける上でオススメの参考書が『英文解釈の技術シリーズ』です。これは桐原書店から発売されている英語の参考書で、全部で『入門英文解釈の技術70』と『基礎英文解釈の技術100』と『英文解釈の技術100』の3冊から構成されています。早稲田大学理工学部を目指すのであれば3冊すべてを完璧にするべきでしょう。もちろん、この3冊以外にも英文読解向けの参考書はありますから、そのなかから自分にあったものを選んで取り組むのも悪くありません。ただ、英文解釈の技術シリーズの良いところは重複することなく着実にステップアップしていけるように作られている点で、これは時間の限られる受験生にとってはかなり大きなメリットだと言えます。英文解釈の技術シリーズをきちんと理解できればかなり難しい年度の早稲田大学理工学部の過去問であっても正確に読解できるようになっているはずです。
■早稲田大学理工学部を目指す人にオススメの併願校とは?
よほど自分の学力に自信がある人以外は滑り止めを確保しておくとことをオススメします。滑り止めを確保しておくメリットは精神的な不安を取り除ける点にあります。例えば、滑り止めのない状態で試験に臨んだ場合、来春からの自分の姿を想像することができず、それが結果として漠然とした不安を生み出してしまいます。現役生なら「浪人をすればいいや」くらいに開き直れる可能性もありますが、浪人生の場合にはもう後がないわけですからかなりのプレッシャーがかかるのは想像に難くありません。試験当日に気持ちを落ち着け、自分の持っている学力を余すところなく発揮するためにも滑り止めはとても意味のある作戦です。ちなみに、早稲田大学理工学部を目指している人に一押しの併願工は明治大学理工学部です。理由は早稲田大学理工学部と試験範囲がほとんど同じであり、さらには問題も基本的なものがほとんどのためかなりの確率で合格できるからです。ほかの大学の理工学部は微妙に試験範囲が異なっており、その対策に時間を取られてしまうため結果として本命の早稲田大学理工学部の勉強が疎かになってしまいます。これでは本末転倒です。余計な労力を増やさないという意味では明治大学理工学部を狙ってみるのはあながち悪い作戦ではないと思います。
ライター情報
大学受験ペディア編集部
omaasu
早稲田大学 理工学部卒
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