実力をつける日本史100題の使い方と勉強法

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⑴独学可能度★★★

問題集のレベルは高いので、ある程度の知識が入っていないと独学は厳しいでしょう。学校や塾で日本史の授業を受けることができる方や、教科書や参考書で日本史の流れを一通り網羅した人に使って欲しい問題集です。解説は非常に詳しいですが、質問できる相手がいれば、さらにこの参考書が生きてくるでしょう。

⑵レベル★★★★

おすすめ度★★★★★
偏差値60−70に到達したい方
関関同立、MARCHから早慶の上位レベルまで
こちらの問題集を隅からすみまでやりつくすことができれば、早慶の上位レベル(法学部や政治経済学部など)にも対応をすることができるでしょう。しかし、関関同立、MARCHを目指している方には少し過剰な情報が含まれているかもしれません。というのも、この問題集が目指しているのは体系的な歴史の理解であって、一問一答や穴埋めができるレベルの先、「自分で歴史を説明出来る」レベルと言えるからです。入試までの時間が短く、さらには日本史の学習に使える時間があまりない方で、MARCHレベル(偏差値にして58ー60前後)の問題が解ければいい!という方は、こちらの問題集には手をつけない方が良いでしょう。
早慶のレベル以上を目指しているがまだこの問題集はレベルが高くて歯が立たない、という方は、インプットが不足しています。あせらず、穴埋め形式の問題集や、一問一答形式の単語帳、さらには教科書を用いてインプットを確実にしてから再度この問題集にチャレンジしてみてください。

⑶参考書、問題集の特徴

特徴は何よりも解説が丁寧で細かい点でしょう。問題用の冊子と解説の冊子に分かれた構造になっているのですが、解説の方が若干分厚く、内容も非常に濃いものに仕上がっています。つまり、問題を解く時間はそれほどに取られることなく、自分が見落としていた苦手な部分のインプットにエネルギーを使うことができます。
解説では、歴史の流れを端的に文章、図、表にしてそれぞれインプットしやすい形にまとめられており、解説の冊子が一つの参考書のような濃密さを持っています。模試や、入試の本番直前に解説の部分を読むことで、頭を整理するのにも役立ちます。
さらに、通史とは別にテーマ史を20題抜粋してあり、一つのテーマについて時代をまたいで理解するトレーニングができます。テーマ史の出題は難関大学では特に多いので、時代をまたいでアウトプットする必要がある際にも、このトレーニングの成果が現れます。
この問題集を使う際には、用語集・資料集・教科書の3点セットは必ず用意しましょう。「覚えたはずなのに解けない・・・」「こんなこと書いてあったっけ?」というような問題は、3点セットを駆使して解決します。ほとんどの場合が、教科書の読み込み方が足らないケースだと思いますので、失点した周辺の教科書を再度音読して頭に叩き込みましょう。苦手な時代などに関しては、自分で用語の説明ができるまで反復するトレーニングが有効です。

⑷完璧になるまでの反復学習基準

5回程度
何回の反復が効果的か、は非常に人によります。特にこの参考書はレベルが高く、やり込もうと思えばいくらでも深く勉強することができます。少なくとも、「日本史の偏差値が50前後だけど、入試まで残りわずか!時間が足りない!」という人が新たに手をつけていい類の問題集ではないので、早めに取り組んで完璧を目指すか、間に合わなそうな場合には手をつけないのが得策です。
早めに手をつけることができる人は、「この問題集は完璧にする」と決めて、この問題集を軸に勉強を進めてください。他の問題集と異なり、解説が秀逸ですので、何度か繰り返してマスターすれば、日本史の流れに関しても他の受験生とは一線を画す実力を身につけることができるでしょう。

⑸同時に使いたい参考書

同時に使って欲しいのは、日本史Bの教科書と日本史B一問一答です。効率のいい勉強法としては、①教科書を読む②一問一答で覚える③実力をつける日本史100題で仕上げる、の手順をそれぞれの時代で繰り返すことです。
日本史の勉強においては流れをつかみ、なんとなく時代を説明できるようになってから単語をガンガン習得していくのが近道です。この問題集は流れをつかみ、なぜこの時代にこの政策が打たれたのかなどを理解していくのに非常に有用ですので、ぜひとも早めに取り組んで、他の受験生との間に大きな差を作って欲しいと思います。歴史の勉強は暗記ばかりではありません。その時代に生きたそれぞれの人がどのような決断をしたのか、想像し、味わいながら勉強をして欲しいと思います。

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