世界史B一問一答 ターゲット4000のトリセツと勉強法
世界史のオススメ問題集:『世界史B一問一答 ターゲット4000 改訂版:上住友起著:旺文社』
(1)独学可能度★★★★★
インプット・アウトプット併用型
『世界史B一問一答 ターゲット4000』は受験世界史の頻出用語を一問一答形式で網羅しています。志望校レベルに合わせて何個までやれば良いかが分かりやすいため,独学でも目標を適切に決められますし,勉強しやすいです。これ一冊で全て完璧とはいきませんが,用語暗記に限っては満足できるツールになるでしょう。
(2)相性の良い参考書は『世界史B講義の実況中継:青木裕司著:語学春秋社』
レベル★★~★★★★
オススメ度★★★★
偏差値50~60
『世界史B一問一答 ターゲット4000』は一問一答形式で受験世界史の頻出語句をカバーしています。短い時間でも勉強できるので空き時間などの有効活用にもなり,単なる情報の羅列ではなく問題(アウトプット)形式なので目標や達成感を持って取り組みやすい教材です。ただその一方で,いわゆる「歴史の流れ」が掴みにくいといった難点もありますので,そこを補強する意味で『青木の実況中継』や『ナビゲーター世界史B:鈴木敏彦著:山川出版社』,『荒巻の新世界史の見取り図:荒巻豊志著:東進ブックス』などの文章説明型の参考書との相性が良いと言えるでしょう。これらの参考書は逆に「流れ」の理解には最適である一方で単純な用語暗記に不向きという欠点がありますので,『世界史B一問一答 ターゲット4000』と併用すれば相互補完的な教材となります。机について勉強する時には『青木の実況中継』,移動時間などの空き時間で『世界史B一問一答 ターゲット4000』という風にメリハリをつけて役割分担をすると効率よく勉強できるでしょう。
(3)参考書,問題集の特徴
『世界史B一問一答 ターゲット4000』は個々のレベルに合わせた対策ができるよう,教科書レベル基本問題1,160,中堅私大・センターレベル標準問題1,630,難関大レベル応用レベル1,210という3段階に分けて問題設定されていることが最大の特徴です。他の一般的な一問一答形式の問題集では各用語ごとにレベル表示がされており,一つの単元のページの中にも「難・易・難・普通…」のように各レベルが混じっているのに対し,本書は「易」のみのページ,「難」のみのページなど,レベルごとにページが区分されています。ですので,センター試験しか世界史を使わない受験生であれば,「2790問までやれば一冊終わり!」というように目標が設定しやすく,達成感を得られやすいわけです。目標や達成感というのは実は思いのほか重要なことなので,そこを重視する人には特にオススメの教材です。
また,要所でゴロ合わせや地図が掲載されるなど,暗記しやすい工夫も見られます。
使い方…先述の通り,流れを理解するための別途参考書や教科書などと併用しましょう。メイン教材としてではなくあくまで補助教材の位置付けです。
まず自分が選んだメイン教材(流れを掴むための教材)で単元ごとの大まかな流れを掴み,その後その該当範囲の一問一答を進めます。その範囲内の問題については全て答えられるようになるまで何度も繰り返しましょう。早く全範囲を終わらせたいからと言ってそこを曖昧にしたまま次に進んでも,結局後でやり直さなければならなくなります。「機械的に」でも良いので,ここは妥協なく全て暗記して下さい。
完璧になるまでの反復学習基準
3~5回程度
分量は多いですが,あくまで「一問一答」です。複雑な計算問題でも難解な論述問題でもありませんので,やる気と集中力があれば5回も繰り返せば完璧にできるでしょう。
(4)同時に使いたい問題集
志望校によって様々ですが,まずセンター試験対策であれば当然センター試験の過去問演習が必須です。『センター試験過去問研究 世界史B:教学社』や大手予備校が出版しているもの,体裁や解説が自分なりに気に入ったもので良いので必ず実際の問題に触れるようにしましょう。私大・国公立大対策も基本的にはまずは『大学入試シリーズ(赤本):教学社』などを使った過去問演習が最優先だと考えて下さい。それに+αで加えてやるということでオススメなのは,関東の難関私大を受験するならば山川出版社の『関東難関私大世界史問題集』,関西の難関私大を受験するならば『関関同立世界史問題集』です。例えば関西大学を受ける受験生は関西学院大学や同志社大学,立命館大学も併願することが多いと思いますので,それらの過去の重要問題を一冊に集約した教材は非常に参考になるでしょう。
その他,より多くかつ難易度の高い演習をしたい上級者には『実力をつける世界史100題 改訂第3版:Z会出版編集部編:Z会』あるいは『世界史B標準問題精講:松永陽子著・斎藤整監修:旺文社』がオススメです。全国の有名私大の問題を中心に,オリジナル問題も加えて,良質な問題で受験世界史のほぼ全範囲をカバーできるようにバランスよく構成されています。ただしいずれも難易度が高めで分量も多いため,時間に余裕がある時に取り組むようにしましょう。
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