2017 04/26
参考書ペディア  

漢文 入試精選問題集の使い方と勉強法

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漢文 入試精選問題集の完全版のトリセツと勉強法
漢文 (河合塾SERIES―入試精選問題集)

(1)独学可能度★★★★☆

1問1問に対する解説が非常に詳しく、難しい問題であっても基本事項から解説してくれているので、自学自習に最適な問題集です。
各設問のレベルは非常に高く、これを全てやりきれば国公立の2次試験(東大の2次試験や阪大の文学部等)にも十分に対応できるでしょう。
一つの問題の分量はそれほど多くありませんが、書き下し文や文章読解問題、熟語問題など、幅広い出題形式を網羅しており、まさに『漢文を極めるための1冊』と言えます。
問題部分と解説部分が同程度の分量になっており、独学であっても問題なく学習することができます。

(2)相性の良い参考書は『漢文 基本ポイントはこれだけ』

東進の名人の授業シリーズから出版されている、漢文学習者にもっともおすすめの参考書の一つです。漢文を読み解くうえで最低限度必要な知識を分かりやすく解説したうえ、発展事項にも触れられているので、全レベルの受験生が一度は目を通すと良いでしょう。難易度の高い漢文の問題に対応するためには、基本的な文法事項は全て完璧にしておく必要があります。そういった意味でも、ハイレベルな問題集を解きながら並行して読み進めたり、問題集で分からなかった部分や曖昧な事項を調べる辞書代わりに使うのもおすすめです。漢文の場合は特に、どんなに難しい問題であっても、基本事項の組み合わせや積み重ねによってできているものが多いので、それらを一つ一つ紐解いていくことで正答にたどり着くことができます。そのためのきっかけとして、こういった参考書を利用してみてください。
レベル★★
オススメ度★★★

(3)参考書,問題集の特徴

問題は全部で30題収録されており、それぞれの文章、設問全てにおいてハイレベルな構成となっています。センター試験レベルでは、この問題集を使う必要はあまりないと言えます。(むしろ、センター試験の漢文は85%以上を安定して得点できる学力がないと、この問題集で勉強するのは難しいかもしれません。)
一方で国公立2次試験や難関私大文系学部など、難易度の高い漢文が出題される大学を受験する学生は、是非この問題集を解きこんでください。1問あたりの分量や設問数は多くはないので、短時間で解き、解説の読み込みに時間を使うのがおすすめです。
マーク形式の問題だけでなく、漢文問題集では珍しい記述式の設問も収録されていますので、漢文をフィーリングで解くのではなく、自分の頭で考える訓練に最適です。
漢文は、覚えるべき句形や単語は限られており、基礎固めだけなら2週間もあれば十分な学力を身に付けることができます。しかしながら、超難関国公立の2次試験の問題となると、最低限度の知識だけでなく、文脈を読み取る力や文章読解力、記述力なども要求されますので、その際の『最後のステップアップ』として、この問題集を利用しましょう。
全30問ですが、難易度の高さを考慮し、2か月程度で1周目を終わらせ、本番直前にもう一度見直すことができれば理想的です。

(4)同時に使いたい問題集

入試精選問題集と同時に進める問題集としては、『極める漢文問題集』をおすすめします。
これはあの『古文単語ゴロゴ』を執筆された板野先生の著作なのですが、解説がビジュアルチックで、非常に分かりやすくなっています。
解説は手書きの赤文字で実際の問題文に書き込まれているので、まるで板書を見ているかのような感覚になり、多少疲れた頭でもスムーズに理解できます。
入試精選問題集はレベルが高く、1問解くと結構な体力を使うと思いますので、レベル的にも手頃な『極める漢文問題集』を使用してみてください。
難易度はセンター試験レベルとなっていますが、『簡単すぎる』ということはないと思うので、ハイレベルな問題集と交互に解き進めてみましょう。
また、無料の音声授業も付いているので、独学で漢文を勉強している人には最適な組み合わせだと言えます。

完璧になるまでの反復学習基準

4回
各問の本文のレベルが非常に高く、記述問題も含まれているため、『1冊を余すところなく完璧にする』といった気持ちで取り組むと良いでしょう。最初のうちは本文を精読して問題を解くだけで良いですが、慣れてきたら解説文についても読み込んでおくと、さらなる成績向上が期待できます。

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